真の脅威はインフォデミック(上) ウイルスより人間が怖い 1
Japan In-depth / 2020年3月31日 23時34分
私も前回の記事の中で、うっかりコロナウイルスとだけ書いてしまったが、これでは不正確だということになる。お詫びして訂正いたします。
ともあれ、今回の新型コロナウイルスの厄介な点は、発症する前に2次感染、3次感染が起きてしまうことで、感染ルートの特定が困難な上、最新の検査技術を用いてさえ、検出率も現状70%程度にとどまるという。逆に言えば、感染していても10人のうち3人は陰性と判断されてしまう可能性がある。実際に、3度目の検査で初めて感染が確認された例もあるそうだ。
こうして現状で、ワクチンが未だ開発されていないのでは、とりあえず多くの人が集まるイベントなどを避けるくらいしか拡散を防ぐ手立てがない。咳などの飛沫を浴びたり、密閉された空間で長時間一緒にいるといった「濃厚接触」さえなければ、感染リスクは実はそれほど高くない、というところまでは分かっている。
この問題に関心を持ち、報道などによく目を配っている読者は、何を今さら分かり切ったことを……といった感想を持たれたかも知れない。
批判は甘受するけれども、報道と並んでネット情報に目を通すと、事態がよく把握できないまま、パニックに巻き込まれているというより、わざわざ(自覚的かどうかはともかく)助長しているような人が数多く見受けられる。
そうならないためには、このように「基礎の基礎」から知識を仕込む習性をつけてゆくことである。
パンデミックについてはすでに述べたが、最近はインフォデミックという新奇な言葉も耳にするようになった。このようなパニックと並行して、世界規模で縷言が広まる状態を言うのだが、これまた、インターネットで世界中がつながっている現代社会ならではの現象だと言えるだろう。
そして、これは私見ではあるが、感染した場合を別として、我々の生活にもっとも甚大な影響を及ぼすのは、間違いなくこのインフォデミックだろう。
次回は、よく知られる実例を挙げつつ、この問題を考えたい。
トップ画像:新型コロナウイルス(Novel Coronavirus SARS-CoV-2)出典:flickr; NIAID
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