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暗黒のNYにトンネルの出口

Japan In-depth / 2020年4月9日 9時20分


写真)病院の「遺体保冷車」。住宅街の通りに面している場所にある


出典)筆者撮影


 


1日で700人以上の人が「近くで」亡くなっている。しかし、その数字以上に、最近大きく伝えられていることもある。


 


ここ数日で新規に入院した患者が劇的に減ってきている、というニュースだ。症状が悪化して人工呼吸器を装着された人の数も減少傾向にある。間違いなく良い話なのだが、州知事は喜ぶのは早い、とばかりに言動は慎重だ。


 


これが感染拡大の山の頂点なのか、台形の山のトップにいる状態なのか、引き続き見極めが必要としている。一方、数が下降気味になって来ているのは決して、天から降ってきた数字などではなく、市民一人ひとりの行動があらわれた結果だ、とも言う。


 


市民としてはこれらのニュースを歓迎しないわけがないが、結果、市民の気分が浮かれて行動の制限が甘くなり、再びの感染の拡大を招く可能性もあるとして警戒、知事は事実上の外出禁止を4/29まで延長した。


 


日々耐え難くなる生活だが、「見えてきたかもしれない出口」への期待はわずかながらでも気持ちを明るくしてくれる。


 


こちらでは「その後」も語られ始めた。しかし、語られるのは、もう戻ることの出来る「日常」がない「その後」だ。


 


たったひと月あまりでアメリカの社会の形態は、その有りようの根本から変わってしまった。「その後」に「元に戻ることのできる日常や社会が待っている」と思うニューヨーカーはどのくらいいるのだろうか。


 


日本ではここに来て非常事態が宣言された。宣言が遅かったとか、効果が疑問、とか言われていたり、いろいろな意見があるようだが、今となっては宣言が奏効するのを祈るしか無い気持ちにもなる。


 


感染者がずっと増え続けているニューヨーク。下落傾向にある入院者の数はこれからのニューヨークの明るい兆しなのだろうか。


 


大変な苦労が待ち受けている事は理解しつつも、それでも必ずその先につながる未来が、ここでは少しずつ、おぼろげながらだが見えて来た気がする。


 


トップ写真)「客人数制限10人」のスーパー。片面3台ある自動レジの真ん中はソーシャル・ディスタンス維持のため封鎖されている。


出典)筆者撮影


 


【訂正】


訂正日:2020年4月9日


写真のキャプション表記に一部誤りがあったので、以下のように訂正をした。


誤)クオモNY市長


正)クオモNY州知事


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