豪、新型コロナ救済措置追加

Japan In-depth編集部 髙橋十詠

 

【まとめ】

・豪州、新型コロナウイルス感染者数6,052件に。

・最新の経済救済措置として、さらに1,300億豪ドルを投入。

・生活への影響が顕著に現れ始める。

 

■最新状況

豪州では4月9日、午前6時の時点で新型コロナウイルス感染者数は6,052件確認されており、死亡者は50名となった。また、32万3000人がPCR検査を受けている。そのうち感染者数が最も多いニュー・サウス・ウェールズ州（NSW）では、前記事(3月30日)の1,918名から2,773名まで増加した。他州については、以下の通りである。

ニューサウスウェールズ州　2,773人
ビクトリア州　　　　　　　1,212人
クイーンズランド州　　　　　943人
西オーストラリア州　　　　　481人
南オーストラリア州　　　　　420人
首都特別地域　　　　　　　　  99人
タスマニア州　　　　　　　　  97人
北部準州　　　　　　　　　　  27人
合計　　　　　　　　　　    6,052人

図表）豪州 州別コロナウイルス感染者数(2020年4月9日午前6時時点)

出典）Australian Government Department of Health

 

■日豪間フライト状況

現在、日豪間の直行便で唯一運航しているのは全日空(ANA)のシドニー・羽田線である。全日空は3日、今月14日〜25日までを週7便から週３便に減便するとを発表した。また、26日以降の運航状況はまだ発表されておらず、大幅な滅便や運休状況から、更なる滅便や運休期間延長の可能性も十分に考えられる。

 

■政府による救済措置

豪政府は3月30日、雇用維持のためさらに1,300億豪ドルを投入した。現在ある経済パッケージは以下2つである。

ジョブキーパー・パッケージ(Job Keeper Package)

従業員1人につき、一律1500豪州ドルが2週間置きに支給されるというもの。

対象者：

・対象となる雇用主と現在も雇用関係にある者。（一時解雇、再雇用も含む）

・フルタイム、パートタイム、カジュアル(2020年3月1日時点で最低12ヵ月間雇用されており、定期的に働いていた者）。ソールトレーダー及び自営業も含まれる。

・豪州居住者（市民権、永住権保持者）、豪州のニュージーランド国民（サブクラス444保持者）、失業手当およびユースアローワンスの受給資格の保持者。