米国民、新型コロナ中国に責任
Japan In-depth / 2020年4月12日 23時0分
「中国ウイルス」とか「武漢ウイルス」という表現はトランプ政権では大統領はじめマイク・ポンペオ国務長官らが何度も使用して、同じアメリカ国内でも民主党系リベラル・メディアのニューヨーク・タイムズやCNNテレビからは「人種差別の用語だ」などという非難を浴びてきた。
しかし今回の世論調査によると、全米ではこの「中国ウイルス」という言葉に対して、その使用に賛成するという答えが全体の52%、反対が48%という結果が判明した。つまり多数派のアメリカ国民は今回の新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼ぶことに賛成しており、民主党系メディアの主張がむしろ少数派だというわけだ。
この「中国ウイルス」という用語への賛否を支持政党別にみると、共和党支持者では81%が賛成、19%が反対だった。民主党支持者の間では30%が賛成、70%が反対だった。やはり中国への対応をめぐってもトランプ支持層と不支持層の間のギャップは存在するわけである。
ところがトランプ政権のこれからの中国に対する姿勢については「これまでより強硬に」と答えたのが全体の50%、「これまでと同じ」が33%、「これまでよりもソフトに」が17%で、民主党支持層でも「より強硬に」が38%、「これまでと同じ」も38%、「よりソフトに」が23%と、トランプ政権の強硬な対中政策への支持が圧倒的に多かった。
▲写真 トランプ政権の対中国強硬姿勢は、日本の対中政策にも影響か。写真はG20大阪サミットの際の日米中3首脳(2019年6月27日)出典: flickr; The White House(Public domain)
ちなみにトランプ政権の今後の対中姿勢についての共和党支持層の意見は「より強硬に」が66%、「これまでと同じ」が25%、「よりソフトに」が9%と、強い対中非難の広がりが明示された。
この世論調査結果は全体としてアメリカの官民いずれもが中国の習近平政権への姿勢を険しくしていく展望を示すといえる。この展望は日本の対中政策にも多様な形で影響を及ぼすことは避けられないだろう。
トップ画像:中国国旗と新型コロナウイルスのサンプルを模した小瓶(イメージ)出典:Marco Verch
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