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大林監督作品と方言の話 家にいるなら邦画を見よう 2

Japan In-depth / 2020年4月13日 18時0分

 


岸部一徳の名前が出てからの一節を、一体なんの話だ、と首をひねりつつ読んだ人は、まず間違いなく私よりかなり年下だろう。詳しく語る紙数はないので、検索するように。


 


大林監督の映画で、もうひとつ私が好きなところは、垣間見える健康的なエロティシズムだ。『青春デンデケデケデケ』でも。林泰文演じる主人公が、女生徒に誘われて海水浴に行くのだが、水着から半分はみ出したお尻が揺れているのを見て、海パンの前が、まあ読者ご賢察の通りの状況になってしまう。そこで、言うことがいい。


「男なら、覚えがあろうが」


他にも、思春期の設定である女の子が、上半身裸になったりするのだが、いやらしい感じはない。見せ方を間違えていないのだ。


 


たまに、アイドルが主演する映画など。入浴シーンのための入浴シーン、みたいな場面に出会う。前に紹介した『ビリギャル』(主演は有村架純)にもあった。


どうせなにも見せないなら、こーゆーの要らないから……などとあまり書き立てると、むしろ筆者の品性が疑われそうなので、話を戻そう。


 


例外的に『異人たちとの夏』(1988年)という作品では、名取裕子が風間杜夫との濡れ場を演じたり、ヌードシーンもあるのだが、こちらは「閲覧注意」である。


ただ、この映画もオカルトでありながら、人と人(……ではないのか。一方は妖怪変化だから)との絆が描かれている。閲覧注意などと言いつつ、つい人に勧めたくなってしまう「怪作」なのだ。


 


さらに言うなら、尾道三部作、私はどれも大好きだ。やさしい世界観に惹かれる。


 


晩年はまた、厭戦のメッセージを強く打ち出して、


「戦争は明日にでも起こり得るが、平和を築くには400年かかる」


という言葉も遺した。


 


いずれにせよ、映像の魔術師と言われた大林監督の作品は、もう見ることができない。 


享年82.監督の映画、大好きでした。心よりご冥福をお祈りいたします。


 


トップ画像:大林宣彦氏 出典:文部科学省ホームページ


 


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