新型コロナ、世界の変化を加速
Japan In-depth / 2020年4月21日 12時30分
宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)
「宮家邦彦の安保カレンダー【速報版】2020#17」
2020年4月20-26日
【まとめ】
・現職大統領・首相の評価は後世が決める。
・COVID-19 は、世界の構造的、革命的変化を加速させているだけ。
・米国各地で自宅待機命令の解除を求める抗議活動。
日本の「緊急事態宣言」発表から2週間経った。当初7都府県だった対象は先週全国に拡大された。一世帯当たり30万円がいつの間にか国民一人当たり10万円になった。九州の知人から「一律10万円支給はどう考えてもおかしい、そう思わないか?」と聞かれ往生した。勿論、「一律」はおかしい。だが、今はそれが政治的に正しいのだ。
以前も申し上げた通り、危機とは「何事もうまくいかない」からこそ「危機」なのである。そもそも利害の異なる全ての人を満足させるような魔法の政策など存在しない。何をやっても、「やって当たり前」だから、決して評価されない。これが危機の際の現職大統領・首相の運命である。彼らの評価は今ではなく後世の歴史家が決めるのだ。
こんなことを思いながら、今の「自宅待機」のような生活がいつまで続くのか考えた。恐らく、これからワクチンなど特効薬ができるまで、ダラダラと、強制力のない外出自粛要請が1年、いや2年近く続くのではないか。そうならないことを切に祈るが、もしそうなったら、現在の国際秩序はどう変わるのだろうか。筆者の関心は正にここにある。
幸いワシントンのスティムソンセンターと筆者が属するCIGS(キヤノングローバル戦略研究所)が「The Road Ahead: The Post-COVID-19 International Order」なるWebinar(ウェブ上の仮想空間で行うセミナー)を共催することになった。このまま自宅待機が続けば、いずれTV会議は不可避だと思っていたが、機会は意外に早く来た。
本Webinarは日本時間4月23日夜10時から行う。当然英語でやるが、お相手は旧知の友人で元スティムソンセンター所長でもあるレイプソン女史だから面白いと思う。ご関心のある向きは、是非野次馬として遊びに来て欲しい。聴講手続きはこちら。
今はTV会議が当たり前だが、振り返ってみると、あれが「虫の音」だったかと思う。実は先週水曜日の朝、ふと思い立った。我が家でもネットTV会合ができるように、我流で「自宅ミニスタジオ」を作った。すると早速NHKのNC9からインタビュー依頼があり、午後一にSkypeソフトでインタビューが行われ、それが同晩実際に放送された。
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