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挑発する北朝鮮と米軍の動き

Japan In-depth / 2020年5月13日 9時8分


▲写真 ロナルド・レーガン 出典:Wikimedia Commons


一方約1000名もの新型コロナウィルス感染者を出し、機能不全に陥いり、艦長解任で指揮官不在となっていた原子力空母セオドール・ルーズベルトも、グアムで再整備が完了し、新しい艦長(カルロス直前艦長が復帰)のもとで、イージス巡洋艦とともに出港準備を終えた。護衛のイージス駆逐艦は、横須賀と佐世保で待機しているので、間もなく合流して空母打撃群を編成するものと思われる。


そればかりか、米国ワシントン州シアトルにあるブレマートン海軍基地で待機していた、原子力空母ニミッツも4月27日に基地を出て、東太平洋で配置前訓練(Comtuex)に入ったようだ。まもなくイージス巡洋艦と3隻のイージス駆逐艦に合流して5月下旬には西太平洋海域に到着する予定だと言う。そうなれば2017年以来、西太平洋での空母3隻体制が実現することになる。


また強襲揚陸艦アメリカ、ワスプと空母エセックスなど3隻が、佐世保、横須賀、沖縄に集結している。こうして原子力空母3隻と7000名の海兵隊を載せた強襲揚陸艦3隻が朝鮮半島周辺に集結しつつある。


注目すべきは、在日米軍基地の活発な動きだ。電波撹乱を行うグラウラー編隊が日本の三沢基地に到着し、また米軍要人輸送機や物資輸送機も在日米軍基地に頻繁に飛来している。主要偵察機はこの間、毎日のように朝鮮半島を飛行したが、これはすでに周知の事実だ。地上爆撃用のB1-B爆撃機4機がグアムに配置され、B2爆撃機も西太平洋に飛来しているという


 


■  ポンペオ長官「我々はできるすべてのことを行う」


こうした中で、ポンペオ米国務長官は5月7日、ラジオ・インタビューで「金正恩は生きている」とした上で、「北朝鮮で何が起こっているかを注視してきた。トランプ大統領もこの間、私に監視をおろそかにしないようにと極めて明確に指示・強調した」と語り、


「彼らの責任者が誰であろうが、我々は、我々ができるすべてのことを行いたい」と語った(VOA・2020・5・9)。


「彼らの責任者が誰であろうが」との言葉は、金正恩身体異常説が飛び交う現在の北朝鮮情勢を考えると意味深長な発言だ。また「すべてのことを行いたい」との発言からは、米国の一貫した強い意思が読み取れる。


トップ写真:金正恩委員長 出典:Flickr; The White House


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