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NY、日常崩壊からの再出発

Japan In-depth / 2020年6月9日 15時0分

 


■ 新型コロナに感染していない人々の生活も瓦解した。


トランプ大統領が「半世紀ぶりの低水準」と2月の一般教書演説で自画自賛した時の失業率は3.5%、それがたった2ヶ月後の4月には14.7%と、第2次世界大戦以降で最悪の数字になってしまった。しかし、6月5日に発表された雇用統計によれば、その数字は13.3%と改善したという。



▲写真 記者会見するトランプ大統領(2020年6月5日) 出典:White House facebook


この日、トランプ大統領はその数字を受けて、ホワイトハウス前で記者会見を行った。


「法の下での平等な正義とは、人種、肌の色、性別、信条に関係なく、すべてのアメリカ人が法執行機関と直面する時において平等な扱いを受けることを意味しなければならない。(彼らは)法執行機関から公正な扱いを受けなければならない。私たちは先週起こったことを見た。私たちはそれを許すことはできない。願わくば、ジョージ(フロイド氏)は今、下を向いて、これは私たちの国のために起こっている素晴らしいことだと言っているだろう。彼にとっても、みんなにとっても素晴らしい日だ。これは誰にとっても素晴らしい日だ。これは平等の観点から見ても、素晴らしい、素晴らしい日なのだ。」


失業率改善の数字が発表されたこの日を「素晴らしい日」と形容するトランプ大統領。


ジョージ・フロイド氏とは言うまでもなく、ミネアポリスで白人警官によって殺害されたアフリカ系アメリカ人、ジョージ・フロイド氏のことである。


この発言をめぐって、トランプ大統領を批判する人たちからあったのは、亡くなったフロイド氏が雇用統計が改善したことを喜んでいる、などということは下劣だという反発である。


しかし、トランプ大統領を支持する人たちからは、発言は、亡くなったフロイド氏を殺害した件で逮捕された警官の扱いが平等だった、という文脈での発言だ、という主張が聞かれる。


常に揚げ足取り的にトランプ大統領の発言を報道しているメディアが大多数という意見を持つ大統領支持派の人達から見れば、このような大統領批判の報道が起これば逆に、またかとの嘲笑の元、大統領支持の結束が高まる、というのが今までのパターンであった。


この発言前にもトランプ大統領は今回起きた一連の暴動に対して過激な対応の発言や行動で、物議をかもしてきた。



▲写真 ジョージ・フロイド氏死亡事件に端んを発した反差別デモ(2020年6月6日 ニューヨーク市ワシントン・スクエア・パーク) 出典:David Shankbone


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