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全米デモ、ロス暴動程ではない

Japan In-depth / 2020年6月9日 23時45分

先ほどCNNは、暗殺される前のロバート・ケネディ司法長官がキング牧師暗殺直後に行った演説を流していた。その内容が実に素晴らしく感動した。「私の家族も白人に殺された。今この国に必要なのは分裂ではない。今この国に必要なのは憎しみでもない」と人種間の和解を訴えていたからだ。当時の政治家は今より偉大だったのか。



▲写真 ロバート・ケネディ司法長官 出典:Library of Congress


これに比べれば、現職大統領は何と器の小さいことか。今米国に必要なのは国の統一であり、団結であり、和解であり、癒しであるはずなのに、現大統領は何一つこの種の発言をしない、というか意図的に避けているようにすら思える。マティス前国防長官が「トランプはこの国を分断しようとしている」と批判したことは間違っていない。


 


3、全米に広がる黒人の抗議運動?


藪睨みの筆者は、米国について「全米」とか「黒人」などという用語を乱発する評論家や識者を信用しないことにしている。そもそも「全米」なんて米国にはない。ワシントン州シアトル、ジョージア州アトランタ、イリノイ州シカゴ、などなど、各州と州内はそれぞれ多様であり、「全米各地で拡大している」などと簡単に言えるはずはないのだ。


同様に筆者は「黒人」という言葉も極力使わないようにしている。彼らが自分たちをblacksと自称するなら良いが、筆者は彼らをいつもAmericans of African ancestriesアフリカ系アメリカ人と呼ぶ。Black Americansなる表現は差別用語ではないだろうが、言葉に敬意を込めるため個人的には使わない。まあ、これも趣味の問題だろうが・・・。


 


〇 アジア


韓国で元「慰安婦」支援団体の不正疑惑が止まらない。無理を重ねれば「叩けば埃」ということか。今頃日本の嫌韓派は大喜びだろうが、この混乱いつまで続くのか。


 


〇 欧州・ロシア


米国に端を発した人種差別抗議運動が英仏などに飛び火している。そういえば、欧州にも似たような問題があることは公然の秘密だ。一部諸国は戦々恐々だろうに。


 


〇 中東


コロナウイルスの影響なのかエジプト、トルコなど中東の観光地で閑古鳥が鳴いている。申し訳ないが、現地を知る筆者は今中東で観光する気にはならない。当然だろう。


 


〇 南北アメリカ


マティス前国防長官に続きパウエル元国務長官もトランプ氏を公然と批判したが、この程度で落ち込む大統領ではなかろう。まだ大統領選挙まで5カ月もあるのだから。


 


〇 インド亜大陸


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:ジョージ・フロイドメモリアルの追悼式の後 出典:Flickr; Lorie Shaull


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