1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

都の行財政改革に挑む元熊本県副知事 東京都長期ビジョンを読み解く!【特別編】

Japan In-depth / 2020年7月1日 12時56分

都の行財政改革に挑む元熊本県副知事 東京都長期ビジョンを読み解く!【特別編】


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)


【まとめ】


・小野たいすけ候補、ビジネス・政治・行政経験豊富なエリート。


・新時代の行財政改革を提案、政治手法も明確。


・IR誘致や江戸城天守の再建は今の時代に合っているのか?



特別編の第2弾、今回は小野たいすけ候補を見ていきたいと思う。東大、アクセンチュア、政治家秘書、副知事と輝かしい経歴で成果を残した新時代型のエリート。ビジネス経験、政治経験、行政経験を豊富に持つ、筆者が政治家に求める条件を兼ね備えている。「自身のがん患者としての経験」と明言されているなど、苦労もしているようだ。しかも、46歳とかなり若い。「東京を切り開く」を掲げた小野候補の政策を見ていこう。


1 小野氏の政策(HP)


HP


選挙公報


に明らかになっている。



2 素晴らしい点


素晴らしい点は、第一に行財政改革である。


 ・知事報酬・期末手当の50%カットだけでなく、退職金のカットにも着手


 ・外郭団体の整理を行い、天下り先の仕組みを一掃


 ・公文書については、重要性の高いものは原則として廃棄をせず、ブロックチェーン管理に取り組むなど永久保存のルール


 ・若洲ゴルフリンクスの夜間開放を行い、運営を民間に委託するなど、都が所有する公有財産の有効活用


 ・印鑑とFAXは順次廃止し、公文書はすべてデジタル化をするなど、都庁内のITと労働環境を刷新し、生産性と都民向けサービスを向上


などなど、新時代の行財政改革を提案している。旧来型の行政改革に先進技術の応用をドッキングした提案の数々があげられている。


第二に問題解決思考である。例えば、東京の一極集中については


 ・満員電車解消を実現するための、隣県をも巻き込んだサテライト都市整備構想


 ・東京が持つヒト・情報・資金をセットにして地方への循環を促し、真の意味での地方創生を促進


 ・多極分散社会を実現し、日本全体に活力をめぐらせることで、東京都の持続可能性を同時に高める


など東京一極集中への問題意識と問題解決思考がうかがえる。単なる東京一極集中について言及すると東京の利益がなくなる的な局所的・守旧的な視点はそこにはない。



▲写真 小野たいすけ候補 出典:小野たいすけ 東京都知事候補【公式】@taisukeono


第三に科学的手法を重視している点である。コロナ対策についても、データに基づく科学的な方法の提案をしているし、「エビデンス」を重視している。ダイナミック・プライシング(時間別価格設定)の導入や自動運転技術などについても、その成果を検証する視点を常に持っている。さすがアクセンチュア出身である。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください