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バイデンとハリス 絶妙なコンビ

Japan In-depth / 2020年8月13日 20時28分

バイデンとハリス 絶妙なコンビ


大原ケイ(英語版権エージェント)


「アメリカ本音通信」


【まとめ】


・副大統領候補ハリス氏にトランプ大統領はTwitterで攻撃。


・ハリス氏のモチベーションは社会構造を立て直すという「野心」。


・バイデン氏は物怖じせず自分に忠言できる強い女性を選んだ。


 


見た目や血筋ではわからない、初の黒人女性民主党副大統領候補カマラ・ハリスはトランプの再選にどのような影響を及ぼすのか?


 


ジョー・バイデン前副大統領が今秋の大統領選挙にあたり、副大統領候補としてカリフォルニア州上院議員のカマラ・ハリスを指名した途端、ドナルド・トランプ大統領はさっそくツイッターと記者会見で彼女を攻撃しだした。


 


この4年でトランプ大統領が打ち出した政策、つまり移民を厳しく取り締まり(ハリスの両親は移民)、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の人権を守れ)」を訴えるデモ隊を特別警察を使って攻撃する法と秩序重視(ハリスはカリフォルニア州司法長官として黒人に対しても法令遵守に厳しかったことで知られる)、さらにはセクハラやレイプを訴え出た女性をカネにものを言わせて封じこんで来た(ハリスは初の黒人女性副大統領候補)など、ハリスの存在そのものが、トランプに異議申し立てしているようである。


 


そこでトランプの口から飛び出した罵詈雑言がお決まりの、nasty(不快な、イヤな)とdisrespectful(失礼な、無礼な)だった。トランプが「ナスティー」と形容してきた相手は、ヒラリー・クリントン前国務長官や、ナンシー・ペローシ下院議長らなので、これは「強い女性」という意味だ。


 


一方の「ディスリスペクトフル」は女性が男性に対し同等の立場で発言した時に使われる。トランプが自分に忠実であるという理由で司法長官に指名したビル・バーや、セクハラ容疑が濃厚だったにもかかわらず最高裁に指名したブレット・キャバナーがそれぞれ、承認のための上院諮問委員会で返答に詰まるほど、ハリスに鋭くも穏やかな口調で詰問されたことを指している。


  


写真)ブレット・M・カヴァナウ氏(左)の宣誓式(2018)


出典)Flickr; The White House


 


カマラ・ハリスの生い立ちや学歴、経歴や活動を知らないと、とかく彼女の容姿や血筋に目が行きがちなのかもしれないが、アメリカでこれだけ#MeToo運動や、#BlackLivesMatterのデモ活動が盛り上がっていることを考えれば、彼女が美人かどうかや、人種的にどうカテゴライズされるのかを論じるのは時代遅れで滑稽というものだ。一つ言えるのは、どんなアイビーリーグ大学にも容易に受かったであろうハリスがわざわざハワード大学を選んだのは、自らを「ブラック」だと位置付けているからである。


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