高知東生氏自叙伝「生き直す」発売に寄せて その1 自分の過去を公にした訳
Japan In-depth / 2020年8月26日 13時0分
田中紀子(ギャンブル依存症問題を考える会代表)
【まとめ】
・高知東生氏、自叙伝「生き直す―私は一人ではない―」を刊行。
・ギャンブル依存症を考える会田中紀子代表が高知氏にアプローチ。
・その場で「一緒に依存症の啓発活動をやってくれないか」と頼んだ。
高知東生氏が2020年9月4日に自叙伝「生き直す―私は一人ではない―」(青志社)を刊行する。
高知氏の回復過程をつぶさに見てきたものとして、高知氏の目線以外からも高知氏の回復や葛藤、苦難の道のりを語りたいと思う。
なお、この記事を書くにあたって事前に高知氏ご本人より「隠すことは何もないので、第三者の目線で率直に書いて欲しい」と許可を得ていることを申し添える。
▲画像 「生き直す」 出典:amazon
高知東生氏が、大麻取締法違反及び覚せい剤取締法違反で逮捕されたのは、2016年6月24日のことであった。我々依存症の回復支援に携わるものとしては、もちろん高知氏の回復過程を気にかけていたが、有名人だけになかなか接触する機会は得られなかった。
ところが2019年2月になり、高知氏がTwitterを再開していることを知った筆者が高知氏をフォローした所、高知氏がフォローを返してくれ、我々はTwitterのダイレクトメッセージ機能で直接やり取りができることとなった。
高知氏がなぜ私の様な一民間人をフォローしてくれたのか。高知氏は、逮捕の際にマスコミからは徹底的に叩かれ、かつては親しい間柄にあったと思っていた芸能記者からも「迷惑だ」などと発言され、非常に傷ついていた。もちろん自業自得と諦めてもいたが、その中で唯一、私がアゴラに書いた高知氏への論評が高知氏の救いになったとのことで、この記事の筆者であった私の名前を記憶してくれていたからである。
「テリ―伊藤さんは依存症についてコメントしないで」
「高知東生さんは回復できる気がする理由」
こうして私たちは初対面を果たすことになった。
初めて高知氏と出会った日のことは良く覚えている。高知氏は物腰も柔らかく、とても礼儀正しい人という印象を受けた。最初は、私の自己紹介やこれまでの活動など挨拶代わりにお話しさせて頂き、ぎこちない会話が続いたが、私自身がギャンブルやその他のことで様々にやらかしてきた過去について話すと、高知氏も笑いながら「すごいね~!」などと話しを聞いて下さり、打ち解けることができた。
そこで率直に「高知さん、私と一緒に依存症の啓発活動をやって下さいませんか。高知さん自身が、依存症の自助グループに繋がり、プログラムを受け、それを発信して欲しいのです。」
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