大坂なおみ選手「警察批判」声明
Japan In-depth / 2020年8月28日 10時55分
島田洋一(福井県立大学教授)
「島田洋一の国際政治力」
【まとめ】
・大坂なおみ選手が、黒人男性銃撃に抗議、試合を棄権。
・「警察の手による黒人大虐殺を見ていて本当に胸が悪くなります」と訴えた。
・米スポーツ界は中国の人権蹂躙には沈黙のダブルスタンダード。
アメリカのウィスコンシン州ケノーシャで黒人男性が警官に撃たれ、脊髄損傷の重傷を負う事件があった(8月23日)。警察に対する抗議運動が起こり、例によって便乗分子による暴動、放火、略奪が続いた。
この警察官による発砲事件への抗議として26日、女子テニスで元世界ランキング1位の大坂なおみ選手が出場中のウエスタン・アンド・サザン・オープンの準決勝の棄権を表明した。その後、大会主催者が27日の全試合を28日に延期すると発表した。
事件が起きた同州ミルウォーキーを本拠地とする米プロバスケットボールNBA所属のバックスが抗議のため試合をボイコットし、それを受けてがNBAが26日のプレーオフ3試合を延期したのに合わせた動きであった。
大坂選手は26日のツイートに声明文を載せ、「私はアスリートである前に1人の黒人女性です。……警察の手による引き続く黒人大虐殺(genocide)を見ていて、本当に胸が悪くなります」と訴えている。
pic.twitter.com/miKzgSdGxY
— NaomiOsaka大坂なおみ (@naomiosaka) August 27, 2020
▲大坂なおみ選手のツイート
大坂選手を応援することにおいて人後に落ちないつもりだが、この一連の言動には疑問を感じざるを得ない。大坂選手個人ではなく、同様の行動を取るスポーツ選手全体についてである。
例えば香港やウイグルでの人権蹂躙に抗議して中国共産党政権(以下中共)が事実上のスポンサーである大会もボイコットするというなら、とりあえず首尾一貫性はある。
しかしNBAは相変わらず、テレビ放映権だけでも巨額に上る中国を貴重なドル箱と捉え、選手、フロント含めて中共批判はタブーとなっている。御都合主義と言われても仕方ないだろう。
▲写真 NBA Game 2 of 2019 NBA Finals 出典:Photo by Chensiyuan
大坂選手については、中共との関係がどうかは知らない。幸い、NBAのような露骨な二重基準を見せたという話は聞かない。
今回の大坂選手の声明中、特に疑問を覚えるのは、「警察の手による引き続く黒人大虐殺(genocide)」云々の事実認識である。これは、アメリカ左派の基準に照らしてもかなり過激な言葉遣いである。
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