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米、事実上の対中宣戦布告

Japan In-depth / 2020年9月13日 11時41分

・中国共産党首脳部は人民解放軍を国内では自国民の独裁体制への絶対服従の道具に使う一方、国際的には他の諸国を中国側の独裁的統治に同意させ、その主権をも制限させるための威嚇の手段としても利用する。その国際活動は既存の「法の支配」を基礎とする秩序を否定する。



エスパー長官は中国軍の特徴や機能を以上のように総括して、アメリカ側はその中国の軍事動向を自国の基本的な国益や価値観への重大脅威として軍事面での対抗策を取ることを宣言していた。その骨子は以下のようだった。



・アメリカは中国との長期の競合のためには中国人民解放軍と実際に戦闘をして、勝利する軍事能力を保持しなければならない。その能力とは空、陸、海、宇宙、サイバーなどすべての戦闘の領域で中国軍と競合し、抑止し、勝利するための戦力を意味する。


・アメリカ国防総省はこの目的のためにトランプ政権がすでに採択した国家防衛戦略に従い、中国軍を抑止することを最大の目標とする米軍の大規模な近代化、効率化、そして増強を進めている。


・国防総省はより具体的にはまず通常戦力の大幅な増強を中心に、超音速の新鋭兵器や5G(第5世代移動通信システム)、統合対空、対ミサイル防衛、人口知能を含む総合的な対中軍事能力の強化を推進する。


アメリカの中国軍抑止の努力には同盟国や友好国の協力が欠かせない。アメリカ側のこの同盟諸国との連帯は中国軍にはない利点である。中国軍はベトナムの漁船を沈め、マレーシアの石油・ガス探査船を妨害するなど近隣諸国への侵略的行動を続けている。



エスパー長官の以上のような言明は中国軍との実際の戦闘の可能性にまで触れる険しい准臨戦態勢の宣言だとさえいえる。



▲写真 2020年8月21日環太平洋合同演習(RIMPAC)の様子 出典:米国防総省(Photo By: Royal Canadian Navy Master Seaman Dan Bard)


なお同長官はこの論文での新戦略発表に加えて、8月27日にはハワイでの国際安全保障に関する国際会議で「中国への政策」と題して、演説をした。そのなかでもトランプ政権の軍事面での中国に対する厳しい対決姿勢を明示する以下のような発言があった。


エスパー長官のとくにこの最後の「75年前にも実行したように」という発言は注視されるべきだろう。75年前のアメリカの行動といえば、いうまでもなく当時の軍事大国の日本との全面戦争だった。


アメリカの国防長官がそんな戦争の歴史の前例にまで言及して、現在の中国の軍事脅威への対決を宣言するという状況は米中対決が臨戦状態に近いところまで激化した現実を指し示すとさえいえよう。


(この記事は 一般社団法人日本戦略研究フォーラムのサイトの「古森義久の内外抗論」という連載コラムからの転載です。)


トップ写真:マーク・エスパー米国防長官 出典:flickr : Chief National Guard Bureau Feb. 21-22, 2018. (U.S. Army National Guard photo by Staff Sgt. Michelle Gonzalez)


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