仏で女性の服装巡り論争勃発
Japan In-depth / 2020年9月20日 23時7分
だが、その規則も1960年代〜1970年代のフェミニズム運動の結果、いろんな既成概念が打ち壊され、女性は開放されました。トップレスで浜辺で日光浴することが流行ったのも、自由になったことをおおいに満喫した結果の一つなのです。その勝ち取った自由を守るために、ムスリム女性の全身を覆った姿(特にベール)が非難の対象になったことも事実ですが、しかし、当時のフランスでは、それほど女性たち自身が自由に服装を選べる権利を守ることは必要なことでした。
▲写真 海岸で日光浴をする人々 カンヌ 1980年代 出典:Paul Stein
■ 時代により変わる風潮
しかし、最近になってその風潮に変化がみられてきています。海辺でトップレスになることをあまりよく思わない人も出てきたのです。先月には地中海に面したサントマリーラメールで、家族連れから苦情を受けた憲兵隊がトップレスで日光浴をしていたグループに服に着るよう求めたことが物議を呼びました。この件に関しては、ジェラルド・ダルマナン内相が、トップレスで日光浴する女性の権利を擁護する言葉が出ています。
しかし、実際の話、最近ではトップレスになる人は年々減少しています。2017年にIfopが実施した調査によると、トップレスで海岸にいるのは全年齢の女性の29%のみ。この割合は以外にもお隣の国スペインの49%、ドイツの41%、オランダ35%よりも大幅に低くなっています。さらに年齢が高い人にトップレスが多いようで、50歳以下に限定した調査ではその割合はさらに低くなり22%になります。1984年には、50歳以下の女性は43%がトップレスであったのに比べ、時代を追うごとに少なくなってきていることがわかります。
■ 裸になることを避ける現代の若者
実際の話、現在のフランスの若者は、人前で裸になることがほとんどありません。筆者の娘にしても、スポーツクラブの後で汗を流すのに、クラブの女の子全員が水着を付けてシャワーを浴びます。人前で裸を見せることがないのです。
この海辺でトップレスなど裸になる習慣の衰退の理由として挙げられるのは、
1.SNSの普及でいつ写真をとられて拡散されるかわからない
2.自分の体に自信があるわけではないので、自分の体に対する批判の恐れ
3.執拗に見ている男性への恐怖
などがあげられます。
時代の流れとともに、写真どころか、いつ動画がとられているかわからない時代になりました。ましてや意図していない場面で、自分のトップレス姿が流れている状態は避けたいものです。
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