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使いにくい地域共通クーポン

Japan In-depth / 2020年10月6日 14時25分


▲図 地域共通クーポンが使える場所検索マップ 出典:Go Toトラベル公式サイト


使える店が限られているだけではない。店によっては電子クーポンが使えないのだ。おそらく旅行者にとって一番使い勝手がいいのは、宿泊した宿でクーポンが使えることだろう。しかし、宿が電子クーポンに対応しているとは限らない。電子クーポンを使うためのQRコードがまだ届いてないのだという。見切り発車した感満載なのだ。


Go Toトラベル事務局の登録を受けた店舗・施設には以下のステッカーが貼ってあるはずだ。電子クーポンを使いたいと思ったら、「利用可能クーポン」の下の「電子クーポン」にチェックがついているかどうか確認したい。



▲図 地域共通クーポン ステッカー例 出典:Go Toトラベル公式サイト


仮にその店で電子クーポンが利用可能でも、その使い方がこれまためんどくさい。まず、



①画面で電子クーポンを呼び出し、1000円、2000円、5000円の中から使いたい金額を選ぶ。


②「QRコードをスキャンして利用する」ボタンを押す。


③画面上にカメラが立ち上がるので、店舗のレジカウンターなどに設置されているQRコードを読み込む。


④「利用済みにする」ボタンを押す。



とまあ、こんな感じだ。店の人が慣れていればいいが、そうでなければレジでてんやわんやになりそうだ。また、12000円分の電子クーポンを持っている人は、5000円のクーポンを2回、さらに2000円のクーポンを1回、都合3回画面を呼び出し、その度にQRコードを読み込む作業を強いられる。これもよくわからない仕様だ。



▲図 「地域共通クーポン」(電子)利用時、店のQRコードを読み込むイメージ 出典:Go Toトラベル公式サイト


また、注意しなくてはいけないのは、宿をチェックアウトしたその日しかクーポンは使えないことだ。旅行先から離れて翌日になったらもうそのクーポンは使えない。近隣都道府県でも使えることになってはいるが、基本、帰宅する前に駅前周辺の土産物店などで使い切るのが良さそうだ。


一方、宿を出て直ぐ帰る人には親切ではない。なにより、何処で使えるか分からないのだから始末に負えない。いちいち店舗に行き確認するしかない。観光案内所のようなところも情報を一元管理できていないようで、もうこうなったら旅行客の行動力+運を頼みに、クーポンを使い切るまでだ。が、実際には使い方が分からなかった、とか、使える場所が見つからなかった、等の理由で使用を断念する人も結構出ているのではないか。


最初からECサイトで旅行先の土産物もクーポンで買えるような仕様にしておけば良かったのに、と思う。旅行先にお金を落とすことが目的なのに、なんか詰めが甘くて残念な「地域共通クーポン」なのだ。


(了)


トップ写真:イメージ 出典:ぱくたそ


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