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トランプ氏、退任後に訴追?

Japan In-depth / 2020年11月14日 18時0分

どうしてそのようなことになるかと言えば、トランプ大統領とその政権は各種の不正や腐敗が疑われており、史上初の「退任後に起訴収監される大統領」になるのではないかと、すでに噂になっているからだ。





加えて、バイデン次期大統領が、2016年のロシアによる米大統領選介入疑惑でトランプ大統領を捜査したマラー元特別検察官のような立場の独立検察官を任命し、民主党による大統領弾劾で果たせなかった有罪確定、さらに起訴・収監を成功させるとの観測が、米政治サイト『ポリティコ』などで詳細に報じられている。





また、ニューヨーク市マンハッタン地区のサイラス・バンス地方検事が、トランプ大統領とトランプ・オーガナイゼーションを詐欺の疑いで捜査している。トランプ氏は散々、「ヒラリー(元民主党大統領候補)を収監しろ!」と支持者を煽って来たから、これは壮大なブーメランである(ただしトランプ大統領は、実際にはクリントン氏を訴追しなかった)。





だが、こうした民主党側のトランプ追及の動きは、資料保存、政権移行引き継ぎ、ひいては米民主主義の存続に極めて重大な悪影響をもたらす。トランプ政権が透明性を確保するために公文書や資料を残してゆく動機は極めて薄いからだ。





自分たちを牢屋に放り込もうと待ち構える連中に、適切な引継ぎや資料の移行を行おうとする者は少ないだろう。大東亜戦争末期に自分たちが戦犯裁判にかけられるかも知れないと理解していた日本政府の高官や陸海軍の軍人が、貴重な史料を焼却したり破棄したことを思い出せばよい。そのため、日本の歩んだ戦争への道や計画・遂行などの全貌をわれわれが知る機会は永遠に失われたのだ。





トランプ大統領は不正と腐敗にまみれた人間であり、その側近も含め、退任後には驚愕の犯罪の事実が次々と明らかになろう。だが、バイデン次期大統領や次期与党の民主党がトランプ追及に血道を上げるならば、政権終了後に大統領経験者への党派的で野蛮な復讐劇が連鎖して繰り広げられる韓国のような状態へと米国が堕落し、真実の徹底究明や国民の和解が永遠にできなくなってしまうだろう。





トランプ一族や取り巻きの不正や犯罪を暴き、そのような過ちが繰り返されないようにすることは極めて重要だ。真相究明のためのメディアの役割が大きい。だが、民主党がトランプ共和党政権に「いけず」をされたからと言って、それを政権党間の復讐劇にしてしまえば、米国の民主主義は死んでしまう。





米国は韓国化するのか、民主主義を維持発展させるのか、重要な岐路に立っている。バイデン次期大統領や民主党知識層に、そのような大局に立った思考や判断ができるか。トランプ支持者を「気の狂った者」「正常な判断ができない者」「真理の敵」「見下すべき連中」とみなすリベラルエリートたちの思考を見るにつけ、米国の韓国化は不可逆的に進行するのではないかと思われる。





トップ写真:演説中のドナルド・トランプ 出典:wikimedia.commons




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