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〝脱都心〟増?一極集中の解決を【菅政権に問う】その7

Japan In-depth / 2020年12月15日 19時0分

〝脱都心〟増?一極集中の解決を【菅政権に問う】その7




西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)





【まとめ】





・コロナの影響明白。6月除き東京からの転出超過。その一方…。





・在宅勤務経験すると逆に通勤時間の短縮化求め都心回帰願望に。





・一極集中解決には根強い〝東京に住みたい願望〟踏まえる必要。









新型コロナウイルスの影響で、東京一極集中問題はどうなったのか。前回は10月の転出入を分析したが、新型コロナウイルス禍での変化を半年間のデータで追っていこうと思う。転出超過(転入者数より転出者数が多い状態)というここ数年にみられないこの東京の現状を少しばかりデータを使いながら見ていきたい。





■ 6月を除いて転出超過





東京都は2019年の同期間はほぼ転入超過であった。しかし、2020年は6月を除いてずっと転出超過である。ここからも新型コロナウイルスによる影響があることがわかる(図1)。





▲図1 転入出超過の状況/東京都の転出者数・転入者数 出典:総務省データより筆者作成



東京都の2020年の転入者数、転出者数をみていくと、転出者数が7月以降30,000人を超えた。その後、転出者数も30,000人~32,000人で、転入者数は27,000人あたりで推移している。





▲図2 転入出者数の状況(東京都)/東京都の転出者数・転入者数 出典:総務省データより筆者作成



また、5月の転入者数は前年比でマイナス36.3%、転出者数はマイナス23.6%という顕著な数字を示していたが、その後は数値は減少している。





23区部で見てみると、東京都全体と似たような傾向を示している。基本、東京都全体とはかわらない。





▲図3 転入出者数の状況(東京23区部)/東京都の転出者数・転入者数 出典:総務省データより筆者作成



とにかく東京都内の転出者数が以前より増えたことは確かである。注意したいのは、この状況下でも都心への転入者はいるということなのだ。





■都心の状況は変わっているが、見極めが必要





コロナ禍で都心の住まいはどうなっているのか。テレワークの普及で、マンションよりも広い戸建て住宅を検討する人が増えているそうだ。





住みたい街ランキングなどにも変化がみられている。LIFULL HOME’Sが9月に発表した「コロナ禍での借りて住みたい街」ランキングでは、本厚木、葛西、埼玉県の大宮という結果となり、少しばかり変化がみられてきた。





▲写真 コロナ禍で郊外一戸建てからのテレワーク組も増加(イメージ) 出典:flickr; Yasuhiko Ito



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