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皇居の関西移転案とは

Japan In-depth / 2021年1月20日 12時0分

皇居の関西移転案とは




古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)





「古森義久の内外透視」





【まとめ】





・参議院議員松沢成文氏、皇居移転論を提唱。





・皇居移転は東京一極集中と地方過疎問題に有効な対策と述べた。





・東京は政治経済、関西が文化経済という二元的な国家構造が可能に。









将来のよりよい日本とは、どうあるべきか。 





新しい年を迎え、コロナウイルス大感染という危機での緊急事態に直面し、アメリカや中国の激動からの国難にも襲われた日本にとって、国のあり方を改めて基本から考える好機でもあろう。





中国からの邪悪なコロナウイルスの果てしない拡散や尖閣諸島への中国の激化する軍事攻勢など、目前に迫った危機への対処がまず優先されることは、いうまでもない。だがその先に、あるいはその底には、中期、長期に日本がどんなかたちでのよりよい国を目指すべきか、という大命題は常に存在する。





そんな発想を契機に新たな大提案を紹介してみたい。





皇居を東京から関西へ移すという案である。とんでもない、という猛反対がまず予測される。以前にも一部で何回か提起されてきた案だから、どうということはないという冷淡な対応もあるだろう。皇室の軽視だから許せない、とする反発もあろう。





だがこの種のネガティブな対応を十二分に勘案しての提案なのだ。しかも決して皇室の軽視ではない。その提案は参議院議員の松沢成文氏によるからだ。松沢氏は現在は日本維新の会に所属する参議院議員だが、これまで衆議院議員を2期、神奈川県知事を2期、それぞれ務めてきた著名な政治リーダーである。具体的な実績も少なくない。





松沢氏は松下政経塾の出身、日本の歴史や伝統、そして国家の利害や誇りをも重視してきた政治や行政の軌跡があり、憲法の改正をも唱える。一般の区分では保守の政治家であり、皇室への敬意への念もことあるごとに表明してきた。





そんな政治家がまじめに皇居の関西への移転を主張しているのだから、強い関心を惹かれることになった。松沢氏はその移転先にはやはり京都を第一にあげていた。同氏はこの皇居移転案をすでに国会でも公式に提起した。2016年に世に出た『始動!江戸城天守閣再建計画』(発行:ワニブックス)という自書のなかでも、詳しく説明していた。





だからすでに知る人ぞ知る、の松沢議員の皇居移転案なのである。





私がいまこの時点であえて、この提案をとりあげ、より多くの人たちに知らせたいと感じたのは、その案を松沢氏から直接に聞く機会を得たからだった。昨年12月7日、日本戦略研究フォーラムでの会合で松沢氏が講師として「新しい国のかたちを求めて」というタイトルで講演をした際に、皇居移転論をじっくりと聞いたのだった。





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