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「へずまを探せ」は単なるイジメ 「引き際」について その2

Japan In-depth / 2021年1月21日 11時0分

もうひとつ理由があって、私はユーチューバーに偏見を抱いている。もう数年前の話だが、なんらかのトラブルで宅配便の配送所にチェーンソーを持って乗り込み、





「ユーチューバーをなめるなよ!」





などとわめき散らしていた映像に、唖然とさせられたのだ。もちろんこれは、一部のバカのせいで全体が迷惑するという話に過ぎないのだが、悪いイメージというものは簡単には消し去れないものである。





昨今こうした「迷惑系ユーチューバー」も湧いて出ているらしいが、その方面で有名だった「へずまりゅう」と名乗る男に至っては、窃盗や威力業務妨害などの4つの罪で逮捕・起訴されている。窃盗と言っても、スーパーで商品の刺身を会計前に食べてしまい、





「すみません、食べちゃいました」





などと自己申告している様子を動画投稿した、というもの。威力業務妨害は、どこかの商店街で服を購入し、ほつれがある、とかなんとか因縁をつけて返品を申し出、店主が渋ると今度は大声で騒ぎ立て、その様子をやはり動画投稿したもの。そもそも動画の中で、





「今から突撃します」





みたいなことを言っていたので、明らかに動画撮影を目的とした確信犯である。チンピラヤクザでも、さすがにここまでは恥ずかしくてできないのではあるまいか。





当然ながら動画は削除、アカウントは停止、さらには前述のように逮捕・起訴された。そして警察で絞られたのがよほどこたえたのか、本人の弁によると「メンタルがズタボロ」になってしまったとか。SNSを含むネットの世界から「自分を抹消します」と先日意思表示をした。





地元・山口県に戻って、これからは真面目に生活します、ということらしいのだが、世の中はそう甘くない。山口県の高校生の間で「へずまを探せ」というゲームが流行しているそうだ。彼の姿を撮影し、投稿することに成功したらタピオカをおごってもらえるのだとか。





実際、飲食店にいる姿や、スーパーで働いている姿などが撮影・投稿されたそうで、ついに本人が、交流のあったユーチューバーを通じて、





「更生の邪魔はしないでください」





などと訴えたが、読者ご賢察の通り、これも逆効果になった。今まで幾度も人に迷惑をかけておきながら、自分が迷惑行為を受けたら文句を言うのか、というように受け止めた人が多かったのだ。





無理もない話だ、と言いたいところなのだが、冷静に考えてみると、これは少し違うだろうと思えてくる。違法行為は違法行為として、法の裁きを待つ身なのであるし、そもそも彼にも人権というものがある。





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