仏で邦人、塩酸をかけられる
Japan In-depth / 2021年2月14日 15時21分
フランス在住者向けに配信されているこういった内容は、フランスに住んでいる場合在留届を出せば自動的に送られてくるが、他の国に住んでいても、外務省の海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録すればメールで配信を受けることができる。
フランスについていえば、政府からの発表などが偏ることなくまとめられ、次の日には配信されていたりと的確な情報も多く、入出国情報や危険情報の確認にはかかせない存在となっている。もし、備えるために海外の生の危険情報を知りたい場合は、これを機に外務省の海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録しておいても損はないだろう。どんなことでもあったことを知っておくということは、今後の対策を練るにしても大切なことだ。
「たびレジ」登録ページリンクはこちら
今回の「強酸性の液体を用いた傷害事件の発生(注意喚起)」のリンクはこちら
▲写真 2020年12月31日、フランスのパリでの夜間外出禁止令中に、シャンゼリゼ通りへのアクセスをブロックする警官。 出典:Aurelien Meunier / GettyImages
■ フランスは常にどこでも危険か?
しかしながら、こういった事件が起こるからと言ってフランスが常にどこでも危険かと言えば、もちろんそうではない。パリ市内でも普通に生活できる上、田舎にいけばもっと危険度が少ない平和な毎日を送っている人が多いことも間違いない。その点はしっかり押さえて欲しい。
だが、フランスでスリ・ひったくりを含む、なんらかの事件に巻き込まれる可能性があることも事実なのだ。例えば、在仏日本国大使館のデータによれば、コロナが流行する前の2019年における大使館に届けられたパリおよびパリ近郊のみの被害件数は563件だ。この数字だけを見ても、少なくともパリおよびパリ近郊では、毎日一人以上の日本人がなんらかの被害を受けていると考えられるだろう。もちろん大使館に被害届を出していない人もいると思うので、実際はこれ以上かもしれない。
領事部からの注意喚起メールにも記載されている1月15日夕方に起こった事件、パリ15区で14歳の少年が集団暴行により一時期は昏睡状態に陥ったという重傷を負う事件も、15区という日本人も多い地域で起こったことであり衝撃的であった。この事件自体は少年グループ同士の抗争であり、事件の5日前に起こった他の街のグループへの暴行事件の復讐とされていて、一般の人や外国人を狙った暴力事件というわけはないが、たまたま近くを通っていたら巻き込まれていた可能性もある。
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