NYで頻発アジア系への暴行
Japan In-depth / 2021年3月2日 11時0分
コロナ禍になって、この事件以前も以降もアジア人が攻撃される事件がいくつか起きていたが、今年2月に入ってアジア人を対象にした暴力事件が急増、事件の詳細を知るほど、今では、自分は無関係、と思えなくなって来ている。
2月3日、朝の通勤時間帯の地下鉄車内で騒いでいた男を注意したフィリピン系の男性が、言い争いの末、顔面をカッターナイフで切られる事件が発生した。男性は100針を縫う傷を負った。
2月16日朝7時前、58歳のアジア系女性が電車を待っていたホームでいきなり後頭部を殴り飛ばされ、ホームに倒れ込んだ。
同日午前11時、地下鉄の座席に座っていたアジア系の71歳の女性が左の顔面を殴られた。女性は出血しながらも犯人を追いかけようとしたという。彼女の両側にはアジア系ではない女性が座っており、明らかに自分が標的にされた、と言っている。
また、同日夕方、観光地として有名なSOHO地区の路上で、30才代のやはりアジア系の女性が、横に止まった車の中から無言でいきなりペッパースプレー(護身用の唐辛子スプレー)を顔面に吹きつけられた。
2月17日にはニューヨークの別地区のチャイナタウンで、52歳のアジア人女性が口論の末、「羽衣のように(被害者の娘談)」投げ飛ばされ頭に裂傷を負った。
以上の事件はすべて「夜」とは言えない時間に起きている。何か今までとは違った変化が起きて来ていることは確実だ。アジア人の事件の被害者が急増してきた。
▲写真 “the End The Violence Towards Asians rally(アジア人に対する暴力を止めよう)” in Washington Square Park on February 20, 2021 in New York City. 出典:Dia Dipasupil/Getty Images
最近、これらアジア人が対象とされた事件は比較的大きく報道されているが、以前は報道さえされなかったことも多い。それだけ、アジア人へのヘイトクライムと思われる事件は、重大な社会問題化している証だと思う。
しかし、これらは報道されている事件は「氷山の一角」であることは間違いない。実際警察も、起きた事件の多くは、実際には届けられていない、と認識している。
アジア人はアメリカでは、特にニューヨークでは「模範的移民」と言われる。
これは決して褒め言葉ではない。
アメリカで安定した普通の暮らしがしたい。「普通」を求めるがために、目立たず比較的「お行儀よく」行動するアジア人は、その他の人種の人々と少々傾向が違っていると思われている。
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