1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「東京集中では日本は持たない」石破茂氏 上 一極集中問題の解決を【菅政権に問う】その9

Japan In-depth / 2021年3月13日 22時47分

「東京集中では日本は持たない」石破茂氏 上 一極集中問題の解決を【菅政権に問う】その9




西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)





【まとめ】





・石破氏は「国家的政策として東京に一極集中してきた」と指摘。





・「東京一極集中を続けていたら、日本全体が持たない」とも。





・With or After コロナの東京一極集中、日本の在り方の議論を。





 





新型コロナウイルスの問題は依然としてあるものの、ワクチン接種も始まり、収束に向けて明るい兆しが見えてきた。With or Afterコロナの新しい社会のあるべき姿を模索するべき時だろう。





なかでも、東京の一極集中問題をどうするのか?





東京一極集中問題について有識者に聞く企画。初陣はやはり、初代地方創生担当大臣の石破茂衆議院議員に語ってもらった。





■ 一極集中は「国家的な政策」





石破さんは





「国家的な政策として東京に一極集中をしてきた」と語る。





どういうことか?





石破さんは歴史的な視点を提示する。





「一極集中は自然現象でなく、人為的に選択したもの。江戸時代、徳川幕府は江戸に人口が集中しすぎないような施策を考えた。キーワードは『天下泰平』だった」。





「天下泰平のためには中央と地方が絶妙なバランスを取る必要があり、ヒト・モノ・カネの流通を制限した。馬車を作ってはいけません、大型帆船をつくってはいけません、大きな川に橋をかけてはいけません、というのはその例だ。こういった制限の中で265の藩がそれぞれ独自の経済、文化、教育を振興する一方、地方が力を持ちすぎないように参勤交代を義務化した。こうして見事なバランスで、地方分権と中央集権を両立した」。





そうした中、黒船が来て、西欧列強と日本は出会うことになる。





「そこで明治維新を経て、国の方針は180度転換した。天下泰平から、殖産興業、富国強兵ということで、『平和な日本』から『強い日本』に目標を転換した。そのためにもっとも効率的なのは首都一極にヒト・モノ・カネを集中させること。これにより、明治維新後、たった30年で日清戦争に勝ち、たった40年で日露戦争に負けないですみ、70年でアメリカと戦争するまでに成長することができた」。





つまり、東京一極集中は近代日本を形成する富国強兵政策の大本となる、支えとなる政策的な方針だったということだ。こうした歴史的背景を踏まえる必要があるだろう。





東京一極集中が極端に進んだ状況、驚くべきデータがここにある。明治時代の人口をみてみよう。明治6年、1873年の人口は今の都道府県で見ると以下のようになるのだ。









この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください