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熊谷千葉県知事誕生、手腕やいかに

Japan In-depth / 2021年3月23日 10時18分

熊谷千葉県知事誕生、手腕やいかに




安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)





【まとめ】





・熊谷候補が過去最高の得票数で次期千葉県知事に。





・県民党を標榜、無所属地方議員の支持で野党色打ち消し、圧勝。





・新県知事と千葉県議会最大会派自民党との関係に注目。





 





想像を超えた圧勝だった。





千葉県知事選、熊谷俊人候補が過去最高の得票数、140万9496票を獲得。対する関政幸候補は38万4723票、3.66倍もの開きだ。





今回の県議選は、自民党が推薦した関候補と、無所属の熊谷候補の一騎打ちとなった。熊谷候補は無所属を標榜するも、もともと千葉市長になったときは民主党(当時)などの推薦で当選した経緯がある。今回も「県民党」を旗印に無所属で出馬したが、実質、立憲民主党らの支援を受けた。その為、一部メディアは与野党対決と書いた。





私は、熊谷候補、関候補、共に初対面であり、今回初めて選挙前にインタビューした。先入観ゼロで取材に臨んだが、率直な感想を述べると、熊谷候補はかなり前から県知事選を見据え準備してきたことが明確に分かった。本人も取材で語っていたように、3期目になったときから県政を考えていた節がある。まあ、額面通り受け取るかは別にしても、かなり用意周到に準備してきたことは容易にうかがい知れた。なぜかというえば、県の持つ課題、それ対する処方箋を立て板に水のごとく語ったからだ。いくら熊谷氏が弁舌爽やかな政治家だとしても、付け焼き刃ではこうはいかない。こちらはあらゆる政治家のインタビューを日々行っているのだ。





対する関候補、少し驚いたのは自民党県本部に着き、職員に取材に来た旨伝えたら案内された広い会議室に彼が一人でぽつんと座っていたことだ。取材中、ずっと関候補は一人だった。県知事選を戦う自民党推薦候補である。ネットメディアだからと思ったのかなんなのか分からないが、なかなか滅多にあるシチュエーションではない。少し、関候補が気の毒になった。





そして、インタビュー開始となり、熊谷候補との対立軸を聞いた。彼は弁護士であり、3期目のベテラン県議だ。一首長とは違う自らの実績を語ったが、正直、熊谷氏の知名度に太刀打ちできるのか、不安は残った。最後にようやく熱い口調で、「給食費無償化」は自分のやりたい政策だ、と語ってくれた。地産地消にまでつなげたい、という主張は素晴らしいと思ったが、熊谷氏を倒すには少々力不足な政策かな、と感じた。









▲写真 関政幸候補 ⒸJapan In-depth編集部





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