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ブリンケン国務長官「北朝鮮の非核化」強調

Japan In-depth / 2021年3月23日 21時0分

▲写真 決裂した2度目の米朝首脳会談(2019年2月28日 ベトナム・ハノイ) 出典:Vietnam News Agency/Handout/Getty Images





■ ハノイ会談の決裂の根底に「朝鮮半島非核化」認識の違い





決裂となった、ハノイでの「第2回米朝首脳会談」の実務協議では、「朝鮮半島の非核化」の意味をめぐって米朝間で激しく議論が交わされたという。





この経緯について、アンドリュー・キム前米国CIAコリアミッションセンター長は、2019年3月20日、ソウルでの講演で、「“朝鮮半島の非核化”概念が、北朝鮮と米国の間で大きく異なっていた。北朝鮮はグアム、ハワイなど米国内の戦略資産をなくさねばならないと主張した」と明らかし、「北朝鮮は明確な非核化の定義は拒否し、事実上米国の対韓国核の傘除去とインド太平洋司令部の無力化を要求した」と述べた。





■ 北朝鮮、バイデン政権「北朝鮮の非核化」主張に早くも反発





キム前センター長が明かした米朝実務陣の「非核化概念」のやり取りから見ると、米国は「朝鮮半島の非核化」を「北朝鮮の非核化」とする6カ国協議の延長線上で理解していたようだ。しかし、北朝鮮側は、2016年に変更した「概念」で米国に迫っていたのだ。これでは噛み合うわけがない。





今回、日米の共同声明には「北朝鮮の完全な非核化」という明確な表現が入っていたが、やはりというか、3月18日の韓米声明には「北朝鮮の非核化」という語句はなかった。米国のVox放送は「『北朝鮮の非核化』用語の使用は、北朝鮮と外交チャンネルを続けようとしている韓国政府は拒否するだろう」と伝えていた。





北朝鮮が、バイデン政権による水面下接触の試みを無視し、金与正朝鮮労働党副部長が「眠りにつけないような事をしないほうがいいだろう」と、バイデン政権を牽制した背景には、昨年の大統領選当時、バイデン大統領が、金正恩を「独裁者」、「暴君」と表現したこともあるが、「北朝鮮の非核化」をCVID(完全かつ検証可能で後戻りできない核の廃棄)で進めようとしていることが主な要因としてあると見られる。





トップ写真:訪日後、訪韓したブリンケン米国務長官(2021年3月18日 ソウル) 出典:Lim Han-Byul - Korea Pool/Getty Images




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