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開戦も開催も大義名分なし「コロナ敗戦」もはや不可避か その3

Japan In-depth / 2021年5月25日 11時0分

▲写真 大会期間中もコロナとの戦いとの「二正面作戦」を強いられる。写真はイメージ。 出典:Carl Court/Getty Images





再び昭和の戦争について述べさせていただくと、当時でも、対米開戦に反対する軍人はいた。もっとも有名なのが連合艦隊司令長官・山本五十六大将で、彼は米国駐在武官の経験があり、つねづね、





「デトロイトの自動車工場とテキサスの油田を見ただけでも、日本が戦争して勝てる国ではないことが分かる」





と語っていた。しかし、これを旧日本軍のコンセンサスとすることはできなかった。





突然なにを言い出すつもりか、と思われたかも知れないが、女子柔道の元日本代表(1988年ソウル五輪で銅メダル)である山口香JOC理事が5月19日、共同通信の取材に対して、





「国民の多くが疑義を感じているのに、IOCも日本政府も、大会組織委員会も声を聞く気がない。平和構築の基本は対話であり、それを拒否する五輪に意義はない」





と明確に述べた。このように正論を堂々と開陳できる人がいたことは大いに心強いが、前にも述べた通り、中止なら中止の決定をする権限はIOCにしかなく、この声に耳を貸すとも思われない。





山口理事はまた、こうも語った。





「(開催可否の判断は)もう時機を逸した。中止の準備をする時間はない。やめることさえできない」





たしかに、そうかも知れない。大会自体は4年おきに開催されるが、開催国にとっては世紀に一度あるかないかの大イベントで、中止することになった場合の混乱も通り一遍のものではあるまい。





いわば「進むも地獄、退くも地獄」だが、本当に中止は不可能なのか。次回以降も、様々な角度から検証を続けよう。





(その1,その2)





トップ写真:東京・台場の海に設置された五輪のロゴ(2020年3月25日) 出典:Carl Court/Getty Images




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