トランプと露KGBの関係 その1
Japan In-depth / 2021年6月6日 14時26分
スコット・フィリップスキー(ジャーナリスト・プロデューサー)
【まとめ】
・今年4月、米財務省の報道発表で、2016年の大統領選挙戦期間中、トランプ選対本部がロシア諜報機関と直接繋がりがあったことが確定された。
・元KGBワシントン支局副局長 ユリ・シヴェッツ氏に単独インタビュー。
・トランプ前大統領がKGBと関係を持つに至ったきっかけなどを暴露。
今年4月、米財務省の報道発表で、2016年の大統領選挙戦の期間中、トランプ選対本部がロシア諜報機関と直接繋がりがあったことが確定された。これは、アメリカ政府として初のことである。
2018年ヘルシンキ米露首脳会談の記者会見で、ドナルド・トランプ前大統領は米大統領選におけるロシアからの干渉はなかったと衝撃的に言い切り、アメリカの国家安全保障機関の評価を否定。さらに、ロシアとのつながりを深めることは戦略的、地政学的な利益があると述べ、ロシアへのさらなる関心を促すという、アメリカや連合国の利益に反するような主張を繰り返してきた。
▲写真 トランプ前米大統領とプーチン露大統領(フィンランド・ヘルシンキ 2018年7月16日) 出典:Mikhail Svetlov/Getty Images
ロシアとの関係において散々叩かれてきたトランプ前大統領は、なぜロシアとの関係を断つことなく、執拗に関係性を続けることを主張していたのか?その不可解な言動の謎が、4年にわたるトランプ政権が終了した今年、ついに明らかになった。
1月に出版されニューヨークタイムズ紙のベストセラーに「American Kompromat」(クレイグ・アンガー著)という本がある。タイトルの“Kompromat”とは、ロシア諜報世界の用語である“компромат(コンプロマット)”という言葉が使われている。これは、妥協させる材料のことで、政治家や有力者を脅迫し、操るために利用する情報、資料、写真などのことを指している。
▲図 American Kompromat,Craig Unger 出典:Penguin Random House
この本の中で、かつて米議会でも証言したことがある元KGBワシントン支局副局長 ユリ・シヴェッツ氏(67歳)が、トランプ前大統領がKGBと関係を持つに至ったきっかけや、やがてはソ連、そしてロシアのエージェントになるまでを、細かいプロセスとともに暴露している。興味深いのが、トランプ前大統領の初めてのミッションは、日本と関係していたという事実だ。今回、日本のメディアとして初めて、このシュヴェッツ氏に話を聞くことができた。
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