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「原発リプレースをエネルギー基本計画に」稲田朋美衆議院議員

Japan In-depth / 2021年6月6日 23時0分

■ リプレースの必要性





稲田: 原発の運転期間は40年、それから条件によって最大で20年延長できるという期限があります。先日福井でも40年を超えた原発を動かすことに杉本知事は同意しました。その時、知事も将来の原子力政策がどうなるのか方向性を明確にしてほしいと言っています。立地地域の知事として当然だと思います。全ての原発が仮に60年運転するとしたとしても、2040年以降、原子力の発電設備許容量は大幅に減少します。そしていつかはゼロになるわけです。カーボンニュートラル2050の国際公約を達成するためには、リプレースに加え、今ある原子力発電所の最大限活用するという視点も重要です。





原子力技術はどんどん進歩してより安全性の高いものも開発研究されています。より小型で安全な原子力に置き換えていく、つまりリプレースする方針を次期エネルギー基本計画に書き込むことがとても重要になっていると思います。









▲図 国内の原子力発電所の将来の設備容量の見通し 出典:経済産業省資源エネルギー庁「原子力政策の課題と対応について」(令和3年2月25日)





安倍: 見通しはどうか?





稲田: まず、議連の中で政府が今後出すであろう審議会の中間報告に注目しています。その中間報告を出すにあたってリプレースについてはちゃんと議論するべきだという意見が出ているようです。議連としてもエネルギー基本計画にリプレースを書き込んでいくことを要望していきたいと思っています。ここは山場なんじゃないでしょうか。リプレースをしないのなら、原子力発電所がゼロになったとき、46%削減という目標をどの電源でやるのですかということを明確にしない限り無責任だと思います。





■ 「核のゴミ」問題





稲田: 最終処分場の問題は、現世代の課題として必ず解決しておかないといけない問題です。北海道の2カ所で文献調査が開始されたのは大きな1歩です。(高速増殖炉)「もんじゅ」は廃炉になったのですが、核のゴミを減らしていく技術も研究していく必要があると思います。





この議連はもうタイトルにリプレースだけ書いています。リプレースをエネルギー基本計画に入れて欲しいというその1点をわかりやすく訴えていく議連と思っていただければ、と思います。エネルギーは経済であり防衛です。日本の原子力の技術は最先端をいっていますが、この10年間で研究者も民間の人材も減り、士気が下がっていると思います。それに対して国がどれほど後押しをするか、方向性を決めないといけません。





■ インタビューを終えて





「リプレース議連」会長としてのメッセージは単純明快だ。日本がCO2の削減を着実に進めていかねばならないときに、原子力発電についての議論を避け続けることは政治の無責任である。本来はもっと前にこうした動きがあってしかるべきだったが、ようやくこうした議論ができるようになってきたことは歓迎したい。





エネルギーを海外に依存している我が国の安全保障上も、この問題を真正面から議論すべきだろう。この夏に出る「エネルギー基本計画」がどのようなものになるのか、引き続き報告する。





(インタビューは2021年5月18日に行った)





以上




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