元タカラジェンヌがボートレースの世界に見出したもの
Japan In-depth / 2021年6月8日 23時56分
これまで受けてきた会見の経験を生かし、ボートレーサーに対して様々な切り口の問いを投げかける水谷さん。自分が受けて気持ち良かった質問をするようにしている。相手が不快になるようなタイミングでの取材は決して行わない。そのアプローチの工夫が楽しみの一つだ。このような取材技術はどちらの立場も経験している水谷さんでしか成し得ない。
記者の問いかけによって、選手の答えは大きく変わる。無口な選手も水谷さんの前では嘘のように饒舌になったりする。選手が他のリポーターには語らなかった情報を話してくれる。
「あの無口な選手がよくそんなことしゃべってくれたね!」
そう驚かれることもあるんですよ、と水谷さんは笑った。
▲写真 放送席でレースを見ながらメモを取る水谷さん 提供:水谷美月さん
そんな取材技術を水谷さんはどこで学んだのか?いや、水谷さんは学んだわけではなかった。既に身につけていたのだ。
宝塚では、新人公演がある。入りたての団員が先輩の舞台を新人だけで行うものだ。その際、新人たちは先輩にアドバイスをもらいに行く。だが、それが難しい。先輩の稽古の合間を縫って上手なタイミングで聞きに行かなければならない。タイミングを失すると、先輩にこっぴどく叱られる。実際、水谷さんも最初は何度も先輩から雷が落ちたという。が、そうした経験を通じて、人に話しかけるベストなタイミングを見極める能力を養っていった。
「レースが終わった直後は記者さん達が囲んで選手を質問します。そういうときは私は近づかず、落ち着いたらタイミングを見計らって質問するようにしています」
そんな“絶妙なタイミング”で質問されたら、選手の心の壁はどこかに消え去り、気が付けば多くのことを語ってしまうのだろう。
「選手の“特ダネ”を掴んだそのときがリポーター冥利に尽きる」瞬間だという。 今、水谷さんはこの仕事を本当に楽しんでいる。
「10年、15年とやっている先輩達のレベルにはまだまだですけど、追いつけるように頑張ります!」
そこに迷いは、ない。
▲写真 ボートレース場のピットで取材する水谷美月さん 提供:ボートレース桐生
■ たゆまぬ努力
水谷さんが見てせてくれた、日頃使っている「取材グッズ」は精緻だ。ノートには選手の特徴や今まで聞いたこと、そしてボートレースのカレンダーに記されている格言までもがびっしりと記載されている。
▲写真 水谷さんの実際のノートや資料 提供:水谷美月さん
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