都議選公約分析「立憲民主党」まっとうな都政のためにゼロコロナ政策で大丈夫?
Japan In-depth / 2021年7月3日 11時36分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
【まとめ】
・立憲民主党の政策提案は評価出来る。
・行政の役割が拡大する内容になっている。
・「東京と地方の共存共栄」モデルが出せるのではないか。
都議選恒例「都民ファーストの会公約分析」今回は、立憲民主党。
「あなたのための政治。」というキャッチフレーズで、今回の都議選に臨んでいる。
■貧困格差の解消
かなり丁寧に、各政策を網羅していて、さらに、問題意識を感じられる、素晴らしい内容である。提示するにあたっても、完全版、パンフレット版など様々なレベルで作成している。
▲画像 【出典】「都議選政策2021」完全版より
問題を明確に提示し、それに対しての政策を提言している。
・ひきこもりの状態にある人やその家族への支援として、年齢にかかわらず受け付ける相談支援 窓口を設置します。アウトリーチ活動、居場所支援のほか、地域包括支援センターなど関係 機関と連携した切れ目ない支援を推進し、8050問題への対応を進めます。
・体罰が学校教育法で禁止されていることの徹底はもちろん、学校において、子どもの人格を傷つけ、人権を侵害する行為、さらにはわいせつ行為など、断じてあってはなりません。厳しく指導・対応を行います。
・8020運動、在宅歯科診療推進事業など、歯科保健対策、心身障がい者口腔保健センターなど、障がい者歯科診療体制の確保に必要な事業を着実に実施します。とりわけ8020運動については、予防推進に向けた国の支援拡充を求めるとともに、都として独自に支援していきます。
・メリットオーダーの考え方にもとづき、企業が水力・風力・太陽光・地熱電力を優先して調達するよう促すための仕組みづくりを進めるとともに、国に対して必要な規制改革を求めていきます。
【出典】「都議選政策2021」完全版より
8050問題(80代の親が50代のひきこもりの子を抱えている家庭、そしてそこから派生する問題)、メリットオーダー(様々な種類の発電所を発電コストの安い順に並べる)などといった専門用語が並ぶものの、明確な問題を具体的な対応策でつなげており、まっとうな内容になっている。
さらに、日本の民主主義に対する明らかに既存の政党の中では異色の提案もしている。
・日本が民主主義国として歩みを進める中で、多様な意見を政治に反映させることの重要性、さらには税や社会保険、働く意義、財政問題、社会保障なども含めた幅広い知識をもって政治参画が自分の人生や生活に大きく関わることなど、主権者教育をしっかりと行います。
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