東南アジアで中国製ワクチン有効性疑問
Japan In-depth / 2021年7月20日 19時0分
こうした動きに加えてインドネシア政府は7月13日、これまで中国シノバック社製のワクチン接種を終えた医療関係者約147万人に対して、「流行が著しいインド株に対応するため」として3回目の接種として米モデルナ社製ワクチンを接種する方針を明らかにいている。
インドネシアではこれまでに確保したワクチンの総数は1億2274回分でそのうち中国製ワクチンは約1億回分に達しているといい、依然として中国製が中心の接種となっている。
写真)墓地でCovid-19による死者を埋葬する様子 インドネシア、ジャカルタ2021年7月18日
出典)Photo by Oscar Siagian/Getty Images
★マレーシア、タイも中国製に懸念
7月15日、マレーシア政府は全土で中国製ワクチンの接種を中止する方針を明らかにした。アドハム・ババ保健相はケランタン州政府が中国製「シノバック」ワクチンの接種を停止するとの方針を受けて「いずれ全国での同ワクチンの接種を停止することになる」との姿勢を明らかにした。
その理由に関しては「ファイザー社製など他のワクチンが十分に確保できそうだから」として、中国製ワクチンの有効性や安全性への疑問を明確にはしなかったものの、国民の多くは「中国製ワクチン接種への不安」を抱えていることが背景にあるのは間違いないとみられている。
タイは7月17日に1日の感染者数が初めて1万人を超えた。政府はバンコクに「ロックダウン(都市封鎖)」「夜間外出禁止令1を出すなど強力な感染防止策を講じている。その一方で、これまでに1回目に中国製ワクチンの接種を受けた国民に対して2回目接種をアストラゼネカ社製ワクチンに変更して受ける計画であることを明らかにした。
これは中国製ワクチンを2回接種した看護師が感染死したことを受けて中国製ワクチンの有効性に疑問が生じたためと言われている。
ベトナムも南部の中心都市ホーチミン市を中心に感染拡大が続いており、特にこれまでのワクチンの効き目が薄いとされるインド株による感染拡大が深刻化しているという。
★親中の国は中国製ワクチン頼り
一方でカンボジアやラオスなど「親中国」とされる国では依然として中国製ワクチンの接種を積極的に国民に推奨している。約99万回分の提供を受けている。両国では中国製ワクチンへの不安や不信は政府による「言論統制」の影響もあり、今のところ公には伝えられていない。
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