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中国とはどんな国家なのか その1 共産党政権の秘密性が生んだコロナ大感染

Japan In-depth / 2021年7月23日 20時19分

中国とはどんな国家なのか その1 共産党政権の秘密性が生んだコロナ大感染




古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)





「古森義久の内外透視」





【まとめ】





・中国という存在を正確に知ることが日米外交や安保の基本政策に不可欠。





・米ヘリテージ財団、「中国の透明性報告」を発行。





・同報告書「中国の実態を知ることが未来の米国民にとって致命的な重要性を持つ」





 





現在の国際情勢での中国の超重要性は言を俟たない。日本にしてもアメリカにしても中華人民共和国という存在を正確に知ることが自国の外交や安保の基本政策に不可欠となったといえよう。





日本の国家と国民を苦痛のどん底に陥れた新型コロナウイルスという邪悪な感染症も中国で発生した。しかも中国政府は当初、その発生を秘密にし、真実を伝える自国民を懲罰した。その結果、感染症は全世界に広がり、人類の歴史でも珍しい惨禍をグローバル規模で引き起こした。





中華人民共和国という国家の秘密性のゆえの惨禍だった。





中国は年来、共産党の一党独裁による秘密性の高い国家である。その実態は外部からみてわかりにくい。わかりにくいどころか、現実だと認識していたことは実は大間違い、という実例さえ多々ある。





中国は要するにナゾの多い国なのだ。表面に出ることが実態を意味してはいない。閉鎖的で不透明の国家だともいえよう。





国家の透明性はどうやらその国体が民主主義か否かで大きく左右されるようだ。非民主的な国ほど不透明なのである。





では現在の中国の透明性はどうなのか。表面でわかることが内部の現実をどこまで正確に反映しているのか。





コロナウイルスでの中国の不透明性は世界全体に対する激烈な衝撃波ともなった。





こうした点での中国の国家としての実情を総合的に研究した調査報告がアメリカのワシントンの大手研究機関ヘリテージ財団から7月上旬に発表された。





「中国の透明性報告」と題する調査報告書である。作成には同財団の中国研究部門のディーン・チェン上級研究員ら多数の専門家が加わったという。





同報告は中国の国家としての透明性、不透明性を経済、エネルギーと環境、人権、影響力工作、軍事、対外投資、政治と法律、技術の8部門に分けて考察していた。





中国の国家活動は全体として他の主要諸国にくらべて透明性が極端に低い、つまり不透明であり、秘密性が高い――というのが総括だった。





だがその各分野の透明度の精査は中国の行動に影響を受ける諸国にとっても貴重な教訓だといえる。





その報告の内容を分野別に紹介しよう。だが報告は冒頭でこの種の研究がなぜいま緊急に必要とされるかを次の骨子で説明していた。





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