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オリンピックと中韓のSNS

Japan In-depth / 2021年8月11日 23時0分

この時も、中国ネットユーザーは、橋本選手の点数がおかしいと非難した。だが、銀メダルに終わった肖選手が、スポーツマンシップに則り「選手への過度な攻撃はやめてほしい」と中国ネットユーザーに呼びかけた。その行為に対し、体操日本代表の水鳥寿思監督が同選手に感謝の意を述べた(『東方新報』「体操『金』橋本選手への中国からの批判に、中国選手が『攻撃やめて』日本の水鳥監督は『感謝』の2ショット」8月3日付)。





翌29日、国際体操連盟(FIG)は橋本選手の跳馬について詳細な減点項目を公開し、「審査は公正だった」と異例の声明を出した。だが、批判は止まらなかったのである。





周知の如く、中国共産党は、同党に対する批判の書き込みに関して、ネットポリスがすぐに削除する。だが、他国、特に我が国や日本選手への中傷に対して、しばしば“野放し状態”にしている。日本叩きは、中国人ネットユーザーの(同党に対する不満の)“ガス抜き”に最適なのかもしれない。









▲写真 お台場に設置された五輪マーク 出典:Photo by Yuichi Yamazaki/Getty Images





ところで、「民主化」した韓国では、SNS上で中国とは異なる動きが起きている。





これまでの韓国では、オリンピックで韓国選手が活躍することが国威発揚になり、メダル獲得数で日本を上回ることが重視された。また、日韓の試合があると熱狂的に応援したのも、日本に勝つことが韓国民の国民感情を満足させた(『現代ビジネス』「文在寅が『元凶』…五輪『メダル数“敗北”』のウラで韓国が『日本批判』しまくるウラ事情」8月7日付)。実は、今回、韓国勢は金メダル6個、銀メダル4個、銅メダル10個、全体で16位と振るわなかったのである。





だが、韓国「Z世代」は、東京五輪を観戦する際、たとえ自国選手がメダル取れなくても何?という感じである(なお同国では、「X世代」は1960年代後半〜1970年代生まれ。「Y世代」は1980年代〜1990年代半ば生まれ。「Z世代」は1990年代半ば〜2000年代生まれを指す)。そして、非常に頑張った選手にTwitter、Facebook、Instagram等で「いいね!」印をつける(同上)。





例えば、今度のオリンピックで、アーチェリー韓国代表の安山(アン・サン。20歳。日本へ帰化)が、五輪アーチェリーで史上初となる3冠に輝いた。





けれども、安山選手のショートカットの髪型や過去のSNSに書いた表現をめぐり、男性の一部コミュニティー・サイトでは、彼女は「フェミニスト」あるいは「男性嫌悪主義者なのでは」などというバッシングが起きている(『The Sankei News』「アーチェリー『3冠』女性選手に人格攻撃 韓国で騒動」7月30日付)。





しかし、韓国Z世代は、それを自分が攻撃されように感じ、怒り心頭。そして、安山選手を擁護した(同『現代ビジネス』)。この新しい動きは、刮目すべきだろう。





トップ写真:決勝で中国と対戦した伊藤美誠選手と水谷隼選手 出典:Photo by Steph Chambers / Getty Images




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