マレーシア軍南シナ海演習 中国を牽制
Japan In-depth / 2021年8月27日 17時50分
演習では潜水艦「トゥン・ラザック」が対艦ミサイル「エグゾセSM39」を発射して約22マイル先の目標に命中させたほか、水上艦艇2隻から発射された誘導ミサイル「エグゾセMM40」も約35マイル先の目標をとらえたとしており、「演習は成功だった」と評価している。
マレーシア・サラワク大学の地域安全保障専門家、ライ・マー・メン氏は地元メディアに対して「こうした演習はマレーシアの領土保全、防衛の能力を示すためであり、中国に対して目に見える形でのデモンストレーションになると同時に強いメッセージとなる」と演習の意義を強調した。
★インドネシアとも軋轢
南シナ海を巡って中国はマレーシアなどと抱える領有権問題とは別に、同海域南端部にあるインドネシア領ナツナ諸島北方海域での漁業問題も顕在化させている。
インドネシアのEEZと「九段線」の一部が重複している、と中国が一方的に主張して中国漁船とインドネシア海軍や海上保安機構(Bakamla)艦艇との間で「いたちごっこ」が続いているのだ。
中国側は「2国間の話し合いで解決を目指したい」としているが、インドネシア側は「同海域で中国との間で話し合う必要のある問題は存在しない」(ルトノ・マルスディ外相)と厳しい姿勢を貫いて突っぱねている。
このように南シナ海を巡る中国の一方的な「領有権や権益の主張」は国際社会や周辺国に様々な影響を与えている」が中国政府は「意に介することなく」独自の道をひたすら突き進んでいる。
写真)日米豪印首脳テレビ会議に臨む菅首相 2021年3月12日
出典)首相官邸
とはいえ南シナ海を巡っては日米豪インドによる「クアッド」の枠組みで「自由なインド・太平洋構想」が進められており、対中国で国際社会の「包囲網」は次第にその効果を示し、中国の孤立が始まっているといえるだろう。
トップ写真)エグゾセミサイルを発射するマレーシア海軍
出典)マレーシア海軍公式facebook
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
軍事専門家が説く、情報分析の「罠の罠」の正体 分析対象に接近すればするほど陥りやすくなる
東洋経済オンライン / 2024年11月25日 15時0分
-
海自がロシア軍の「巨大な最新原潜」を初確認!北海道沖に現れる 防衛省が画像公開
乗りものニュース / 2024年11月13日 6時12分
-
フィリピン大統領、南シナ海の権益守る法案に署名 中国は反発
ロイター / 2024年11月8日 18時51分
-
「スマホ投稿」が暴露した秘密...台湾防衛が中国に筒抜けとなる理由
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月7日 13時30分
-
中国の台湾戦略、そして尖閣戦略は その3 台湾攻略はいまや多様
Japan In-depth / 2024年10月29日 17時0分
ランキング
-
1「また慶應SFCか」話題のPR会社社長も…なぜ似たような人物が生まれる?元SFC生が語る内実
日刊SPA! / 2024年11月27日 8時51分
-
2東京・五反田メンズエステ店強盗未遂 手配の27歳容疑者の動画公開
毎日新聞 / 2024年11月27日 16時0分
-
3兵庫・斎藤知事 PR会社社長の投稿「事前に聞いていなかった」
毎日新聞 / 2024年11月27日 15時58分
-
4斎藤元彦知事の代理人、PR会社経営者の投稿は「事実を盛っている」…広報全般を任せた「事実ない」
読売新聞 / 2024年11月27日 20時27分
-
5「地面師」に10億円の賠償命令 積水ハウスが詐欺被害 東京地裁
毎日新聞 / 2024年11月27日 14時1分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください