河野太郎候補人間力・政策分析 自民党総裁選 その4
Japan In-depth / 2021年9月29日 7時0分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
【まとめ】
・声診断、一番の特徴はユニークな個性を持ちオリジナリティに溢れる才能があること。
・業界団体におもねず、実質的な、本質的な議論を好むところが特徴的だ。
・他人とコミュニケーションをしつつ、進めていく。うかがえるのは合理的思考。
優秀さゆえの孤高。
河野太郎さんを見ているとそんな気がしていた。切れ味鋭い指摘、当意即妙の受け答え、スマートさはダントツである。政策に詳しく、本質的で、未来志向で政策議論ができる。専門領域を近くする筆者は「政策評価は使えない」ということを言われた経験がある。事業仕分けに民主党政権前から注目していた「実務派」である。
英語で外務大臣として活躍する姿は欧米の政治家と見劣りしない。優秀がゆえに、旧態依然とする政界では、それは目立ってしまい、「常識がない」「日本のトランプ」「リトル小泉純一郎」など言われてしまうのだろう。
ずいぶん前から、SNSで国民と対話をしたきた。特に、ツイッターは政治家にとって様々なリスクを持っている。文字制限故に、意味を誤解されたり、知識の差ゆえ、批判されたり、わかってもない言質を取られたりする。そのことを恐れないで続ける姿勢は、本当に凄いことに思える。発信内容も単なる「発表」ではない、本質論。これまでの政治家と違う、新たな時代を開く政治家と言っていいだろう。
■ あまり知られていない幅広いキャリア
1963年1月10日生まれ。河野一郎は祖父、河野洋平は父という政治家一家に生まれる。慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校を卒業、慶應義塾大在学中に渡米、米国ジョージタウン大学を卒業。富士ゼロックス株式会社、日本端子株式会社を経て、政治家に。慶應義塾中等部時代は競争部で活躍。運動会の4000メートル競走の記録保持者でもある。富士ゼロックス時代、コンピューターに詳しくなったようで、当時から「テレワーク」を経験している。
政治家になってからの活躍は言うまでもない。防衛大臣、外務大臣、国家公安委員会委員長、行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種推進担当大臣、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、規制改革)を歴任。法務副大臣、総務大臣政務官、衆議院決算行政監視委員長・外務委員長等、役割を着実に遂行してきた。自由民主党行政改革推進本部長、自由民主党幹事長代理などの党職も経験。
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