野田聖子候補人間力・政策分析 自民党総裁選 その5
Japan In-depth / 2021年9月29日 10時37分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
【まとめ】
・4度目の挑戦で今回総裁選に名乗りあげる。
・声診断では、「庶民の目線に立って目の前の人を大切にするという政治家」。
・総合評価は、思想・価値観をビジョンや具体的政策に落とし込むところが相対的に弱い。
明治時代の価値観をアップデートしようともがく「弱者の味方」「思想家」である野田聖子さん。
「過去に3回挑戦」してもあきらめず、今回、どうにか20人の推薦人を確保。自民党総裁選挙についに名乗りを上げた。
これまでの自民党政権については、「反省と検証が必要」「信頼が足りないのはなぜか?」「自民党が約束したものでやれていないものを検証しないと」という「あるべき論」を明確に打ち出して改革を訴えている。森友学園をめぐる公文書改ざん問題について検証チームを設置することを今回明言した。
■ お嬢様ではあるものの、女性政治家のトップランナー
1960年9月3日、福岡県生まれ。血液型A型。田園調布育ち。田園調布雙葉小学校、同中学校、同高等学校中退後、アメリカに留学。ミシガン州ジョーンズビルハイスクールを卒業。1983年、上智大学外国語学部比較文化学科卒業。上智大学時代はスキー同好会にいたそう。就職活動では苦戦したものの、帝国ホテルに入社。帝国ホテルで営業の仕事をしていた。
▲写真 【出典】上智大学、筆者撮影
それまでは「島聖子」であったが、祖父の野田卯一の養子になり、野田姓を継ぐ。1987年、岐阜県議会議員当選。その後、国政挑戦に失敗するものの、衆議院議員初当選。1998年に戦後最年少大臣として郵政大臣、2008年には消費者行政推進担当大臣となった。郵政選挙の際、自民党を除名されたが、その後、復党。
■ 共感できる新時代の思想家
政治家を「『政治のプロ』であるより、有権者の感覚、生活臭、一般市民の苦しみや悩みを共に感じることができる『有権者目線のプロ』であるべき。政治家とは自分を選んでくれた有権者からの悩みや苦情に対して真摯に耳を傾けるお客様相談窓口であるべき」(HPより)という考えを語る。まさに、安倍政治や古いこれまでの政治とは対極の、時代にあった考え方である。
そして、政治家の役割についても、「法を変えていくことで、不利益や不自由を被る人に手を差し伸べるのです。憲法改正が党是である自民党としても、時代に合わない法律は積極的にチェンジしていくべきなのです」(HPより)と主張。
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