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【ファクトチェック】NHK党立花孝志党首の発言「民主党政権交代時、子ども手当1円ももらえなかった」は“誤り”

Japan In-depth / 2021年10月23日 19時4分

【ファクトチェック】NHK党立花孝志党首の発言「民主党政権交代時、子ども手当1円ももらえなかった」は“誤り”




Japan In-depth編集部(石田桃子)





【まとめ】





・党首討論でNHK党立花孝志党首が、民主党政権の子ども手当について発言。





・「毎月子ども1人2万6000円の手当」「結局これ1円ももらえなかった」





・実際は、民主党政権下で子ども手当は支給されていたので、この発言は誤り。





 





10月17日「【衆院選2021】ネット党首討論(主催:ニコニコ)」に出演した立花孝志氏(「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」党首)の発言を検証する。





立花氏は、立憲民主党の枝野幸男代表に対し、以下のように質問した(動画20:15~)。





「年収1000万円以下の所得者、いわゆる所得者の所得税を実質全額免除するという公約なんですが、2009年いわゆる政権交代の時、毎月子ども1人2万6000円の手当を支給するといって、結局これ一円ももらえなかった。国民からしたらまた騙されるのではないか、という疑いを持つのは当然だと思うんですね。そんな夢のような公約が果たせるのでしょうか?財源はどこにあるのでしょうか?また、埋蔵金とかって言い出さないんでしょうか?」





立憲民主党は「立憲民主党 政権政策2021」において、経済の重点政策として以下のコロナ対策を明示している。





「コロナ禍の影響で家計が苦しい世帯に対する即効性のある支援として、個人の年収1000万円程度まで実質免除となる時限的な所得税減税と、低所得者への年額12万円の現金給付を行います。」





立花氏の質問は、この公約の実現可能性に疑問を呈するもの。疑問の根拠として、民主党政権の公約実行実績を引き合いに出したが、この事実言明を検証したい。





■「政権交代の時、毎月子ども1人2万6000円の手当を支給するといって」





この言及は、「正確」。





民主党は、2009年第45回衆議院総選挙の公約「民主党の政権政策Manifesto2009」において、「子ども手当」の創設を宣言している。





「中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000円(月額2万6000円)の「子ども手当」を創設する(平成22年度は半額)」





■「結局これ1円ももらえなかった」





この言及は、「誤り」。「子ども手当」「児童手当」は、民主党政権下で次のように支給された。





「平成22年度の子ども手当の額については、中学校修了前までの子ども1人につき、月額13,000円」

(「平成22年度決算(児童手当及び子ども手当勘定)」厚生労働省)





「平成23年度の子ども手当の額については、

・平成23年4月~9月

  中学修了前までの子ども1人あたりにつき、月額13,000円

・平成23年10月~3月※平成23年度における子ども手当の支給等に関す特別措置法

  3歳未満の子ども1人につき、月額15,000円

  3歳以上小学校修了前までの第1、2子、月額10,000円

  3歳以上小学校修了前までの第3子以降、月額15,000円

  中学生の子ども1人につき、月額10,000円」

(「平成23年度決算(児童手当及び子ども手当勘定)」厚生労働省)





「平成24年度の児童手当の額については、3歳未満の児童の手当額は一律月15,000円。3歳以上の児童の手当額については、第1子、第2子月10,000円、第3子以降月15,000円」

(「平成24年度決算(子どものための金銭の給付勘定)」厚生労働省)





2011年度以降の支給額は、2009年の公約通りではない。しかし、「1円ももらえなかった」との立花氏の言葉は誤りであることが分かる。





■判定:誤り





判定対象





・「政権交代の時、毎月子ども1人2万6000円の手当を支給するといって」

・「結局これ1円ももらえなかった」





前半部分は「正確」だが、後半部分は「誤り」。立花氏の主張は、民主党政権の成果について触れた後半部分と考えられる。よって根幹部分に事実の誤りがある。





■「子ども手当」をめぐる経緯





公約通りの給付ができないと表明されたのは、2010年6月。当時の菅直人首相が、「子ども手当の満額支給断念を明言」した(「子ども手当、首相が満額断念を表明 追加分、現物支給も」日本経済新聞2010年6月12日)。





2011年度の「子ども手当」は当初、3歳未満児童に対する給付額を月7000円上乗せするほかは2010年度と同様とすることが予定されていた(「平成二十三年度における子ども手当の支給などに関する法律案」厚生労働省)。





しかし、2011年3月に発生した東日本大震災により、復旧・復興のための財源が必要となった。





よって、政府は「平成二十三年度における子ども手当の支給等に関する法律案」を撤回し、2010年度の制度の適用を2011年9月まで延長することとした(「国民生活等の混乱を回避するための平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律の一部を改正する法律」厚生労働省)。





2011年10月から2012年3月までの期間については、民主党・自民党・公明党の合意「子どもに対する手当の制度のあり方について」に基づき、





「平成 23 年度における子ども手当の支給等に関する特別措置法」が定められた。特措法には2012 年度以降の手当について、児童手当法の改正によって支給することが記載された(「平成24年度からの児童手当」内閣府)。





 





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トップ写真:NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で 立花孝志党首 出典:日本記者クラブ9党党首討論YouTubeよりキャプチャ




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