1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

【ファクトチェック】毎日新聞ツイート「Z世代の8割が投票したいと思っているとのデータがある」は“不正確”

Japan In-depth / 2021年10月26日 15時15分

(注:※年代別投票率は、全国から標準的な投票率を示している投票区を抽出し、調査したもの。※10歳代の投票率は、第24回参院選及び第48回衆院選では全数調査によるもの。 出典:総務省)





これらの調査結果を見ると、残念ながら若年層全体としては、投票率はいずれの選挙でも他の年代と比べて、低い水準にとどまっており、この傾向が劇的に変わる要因も見当たらないのが現状だ。









▲図 衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移 出典:総務省









▲図 参議院議通常選挙における年代別投票率の推移 出典:総務省





■ 識者からも疑問の声





明治大学商学部教授藤田結子氏は、





「このweb調査のサンプルが、東京の大学生・短大生・専門生で、都市・高学歴と偏った層。先行研究でも、こういった層は投票参加意識は高く出ると言われてる。それを「Z世代の8割が」と新聞に書いてしまってはダメだと思う。社会課題に対する問題意識が高いのと、投票にいく、野党に入れるは、別の事だし」とツイートしている。






https://twitter.com/yuiko_fujita/status/1451841728739037189?s=20




また、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授の西田亮介氏は、





「この間の国政選挙でも基本的に若者の低投票率傾向は続いているので、単に小さいサンプルのデータ見てるだけなのではないかと思うが、しかしメディア業界の何につけてもZ世代ブームは凄まじいものがあるな。。。」とツイートしている。






https://twitter.com/Ryosuke_Nishida/status/1449929247544397825?s=20




■ 判定:不正確





判定対象:





「選挙のたびに若者の低投票率が取り沙汰されますが、Z世代(1995年以降に生まれた世代)の8割が投票したいと思っているとのデータがあります。

Z世代の社会課題に対する問題意識はなぜ高いのでしょうか。

記事リンク:「8割が「投票したい」社会変えるZ世代 SNSで政治と日々つながりを」





このツイートは、





「SHIBUYA109 lab.」の「Z世代の政治に関する意識調査」が、「Z世代(1995年以降に生まれた世代)の8割が投票したいと思っている」こと、「Z世代の社会課題に対する問題意識」が高いことを示している。





毎日新聞の言説は、「SHIBUYA109 lab.」の調査のみに基づけば、事実と異なることは言っていない。しかし、見出しで「Z世代(1995年以降に生まれた世代)の8割が投票したいと思っているとのデータがあります」とすると、読者がZ世代全体の意識として捉えてしまう可能性が少なからずあると思われる。





この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください