【ファクトチェック】立憲民主党菅直人氏の発言「民主党政権の時代に、高校無償化まで実現しました。現在も無償化になってます」は“不正確”
Japan In-depth / 2021年10月27日 15時14分
Japan In-depth編集部(坪井恵莉)
【まとめ】
・立憲民主党の菅直人氏が高校無償化について発言。
・「民主党政権時代に高校無償化を実現し、現在も無償化」
・高校の授業料無償化は一部世帯のみで実現されており、不正確。
2021年10月18日、第49回衆議院議員総選挙東京18区立候補予定者公開討論会(主催:一般社団法人武蔵野青年会議所、公益社団法人むさし府中青年会議所、小金井青年会議所)に出演した菅直人氏(立憲民主党)の発言を検証する。
10月18日討論会に出席した菅直人氏は、現在およそ半数の学生が利用している奨学金の返済が、利用者の大きな負担となっている現状を問題視し、改善すべきとの考えを表明した。
その際、「民主党政権の時代に、高校無償化まで実現しました。これは実行したんです。現在も無償化になってます。その延長上でいっぺんに全てを無償とは言いませんが、少なくともその今申し上げたような半数以上の人が、大きな借金を抱えているというやり方は変えるべきだ。」と発言した。(動画37:05~37:30頃)
今回は、この「民主党政権の時代に、高校無償化まで実現しました。現在も無償化になってます」という発言について検証する。
発言内容を
①民主党政権時代に高校無償化を実現した
②現在も高校無償化が実現されている
の2つに分け、民主党政権時代と現在についてそれぞれ検討する。
■ 民主党政権時代
高校授業料に関わる政策は「高等学校等就学支援金制度」と呼ばれ、民主党政権時に生まれた。
民主党は2009年第45回衆議院総選挙のマニフェストに「高校は実質無償化し、大学は奨学金を大幅に拡充します」と記述した。
▲画像 民主党の政権政策 Manifesto2009 出典:民主党ホームページ
マニフェスト政策各論では「公立高校を実質無償化し、私立高校生の学費負担を軽減する」として以下の具体策を掲げている。
○公立高校生のいる世帯に対し、授業料相当額を助成し、実質的に授業料を無料とする。
○私立高校生のいる世帯に対し、年額12万円(低所得世帯は24万円)の助成を行う。
政権交代を実現した民主党主導の下、2010年3月31日に「高等学校等就学支援金の支給に関する法律(高校無償化法)」が成立、同年4月1日に施行された。これにより、日本で「高等学校等就学支援金制度」が開始された。
高校無償化法の成立によって、公立高校の授業料は無償化され、国費から賄われることとなった。
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