国民民主党 各政党政策・リーダー分析 その3
Japan In-depth / 2021年10月30日 21時0分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
【まとめ】
・人材育成や経済への言及が多く、時代に敏感で現実的な政策。
・玉木氏のプロフィールは面白い。苦労、成長が見える。
・カリスマ性があり、若いだけに将来に期待できる。
各党政策・リーダー分析、第三回は、国民民主党と玉木雄一郎さん。野党の中で、独自の路線を歩む国民民主党。「つくろう、新しい答え。」「対決だけでなく解決」「提案型の改革中道政党」を掲げていて、孤独の問題を先駆けて提起したり、コロナの一律10万円給付をいち早く提案するなど、「政策先導型」政党の代表として奮闘している。しかし、なかなか国民の認知度が上がらない。
■ 時代に敏感で現実的な政策
「人づくりは国づくり」という理念で、人材育成を進めることや経済についての言及が多く、全体的に政策実現力の高さを感じられる。わかりやすく作られた政策パンフレットを見ていこう。
▲写真 【出典】政策パンフレットより
基本的に「大人の学びなおし」の必要性などを提唱するなど、ビジネスの現場の常識が通じる政党である。イデオロギー色が薄く、価値観に固執せず、現実的な政策が並ぶ。
特に、消費税減税については、独自の提案をしている。
▲写真 【出典】政策パンフレットより
各党、消費税については取り上げが、税・社会保険料の負担に着目しているところはあまり見られないので、その意味で、ビジネスパーソンの目線を理解している。
また、最低賃金1000円を掲げるなど、最低賃金1500円を主張する他の野党たちと比較して、現実の実行可能性を踏まえた提案になっている。
▲写真 【出典】政策パンフレットより
政治システム改革においても、ブロックチェーンのようなテクノロジーを活用することなど、組織の問題解決を提唱するなど、他の党にはないテクノロジーと政治現場への応用を見据えている。
▲写真 【出典】政策パンフレットより
さらに、産業政策。短期的な景気対策ではない、長期的な視点を重視。戦略があることの重要性をわかっている。
▲写真 【出典】政策パンフレットより
経済政策については、成長のための「産業政策」が見えてこない他の野党と違って、明確でになっている。生産性革命が中途半端な自民党政権に対して「生産性向上を実現します」と落ち着いたトーンで主張し、「「小規模、短期、場当たり的な」財政出動」と強烈な皮肉を言うことも含めて、政策に詳しい専門家の違いを見せつける形となっている。
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