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「1票の格差」こそが問題(下) 似て非なる日英「二大」政党制 その5

Japan In-depth / 2021年11月26日 11時0分

高額の議員報酬や、領収書のいらない通信交通費への批判が高まる中、議員定数を増やせとはなにごと、という声が聞こえてきそうだが、現行の465議席から500議席に増やすくらいは「民主主義のコスト」として許容範囲内ではないかと、私は考える。





一方、参議院の定数は現行の245から200にまで減らしてよいのではないか。





こちらは3年おきに半数が改選されると決まっているので、全国を一つの選挙区、すなわち比例代表制のみとする。





こうすることで、小選挙区制と比例代表制、それぞれの欠陥を補って行くわけだ。





こう述べたなら、またまた批判が起こりそうだ。





結局のところ「地方切り捨て」にしかなるまい、といったように。





そのリスクがないとは言わないが、読者諸賢におかれては、どこにお住まいかに関わりなく、以下のことを少し考えていただきたい。





地方では新たな高速道路や新幹線の整備が次から次へと取り沙汰されるのに、首都圏の通勤ラッシュや交通渋滞は一向に解決される兆しも見えない。このようなことは、政治のあり方としても経済活動としても、果たして健全であろうか。





最後にもう一度だけ繰り返させていただくが、すべての人が100%満足できる政治や選挙などというものは、神ならぬ人間の手で実現できようはずもない。民主的な選挙制度とは、





「最大多数の最大幸福」





を目指すものであり、それ以上でも以下でもないのである。





(その1、その2、その3、その4)





トップ写真:総選挙に向けて街頭演説する岸田文雄現内閣総理大臣(2021年10月27日、東京) 出典:Photo by Carl Court/Getty Images




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