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根強い「反習近平派」勢力の存在

Japan In-depth / 2022年1月5日 15時0分

第3に、『人民日報』(2021年12月9日付第9面)には、曲青山署名入りの「改革・開放は党の偉大な覚醒だ(「6中全会」の精神を深く学習・貫徹する)」という長文の記事が掲載された。その中では、「改革・開放」が称賛され、「文革」が非難されている。





文章中、今度の「6中全会」で採択された「党の百年奮闘の重大な成果と歴史的経験に関する中国共産党中央委員会決議」は、「改革・開放は党の偉大な覚醒だ」と指摘した。





よく知られているように、1978年12月の「第11期3中全会」で、中国はこれまでの社会主義路線を捨て、大胆に資本主義政策を導入している。この文章には、鄧小平の名が7回登場(「鄧小平理論」を併せると計8回)し、江沢民と胡錦濤の名がそれぞれ1回ずつ登場する。だが、習主席の名はゼロである。筆者は、今の習近平路-「第2文革」の発動と「改革・開放」の放棄-を明確に否定した。





第4に、12月15日、中国共産党の『解放軍報』は「『歯に衣着せぬ』幹部としての勇気」と題する記事を掲載した(『大紀元』「王友群:6中全会後、中国共産党内紛激化の6大現象」)。





文章の中では、鄧小平、宋仁軍、劉伯昌、徐乾といった人物が言及されている。だが、現在の中央軍事委員会主席である習近平主席については一言も触れていない。習主席の面子は丸つぶれだろう(中国人の面子は、時に命と同等に重視される)。





第5に、更に同月19日、『解放軍報』が発表した記事は、“政治的基準”(習近平主席に対する忠誠心)を強調した(阿波羅網記者・秦瑞「軍部が語る:銃口をしっかり握らせること...」2021年12月19日付)。文章では、軍の中に「洗練されたエゴイスト」や「功利的な日和見主義者」がまだたくさんいると指摘された。また、「習主席が最も頭を悩ませている問題は、誰もが忠誠を叫んでいるように見えるが、一体、誰が本当に誠実なのか」という点だろう。





第6に、同月24日、再び『学習時報』に、胡敏署名の「経済活動をリードするために『3つの畏敬』が必要な理由」(『人民論壇』同日付)という記事が掲載された。





「今年12月の中央経済工作会議が打ち出した(歴史、文化、生態系に対する)『3つの畏敬』は、その意味合いが豊かで、極めて的を射たものであり、意義深い」と示唆している。だが、習近平主席の文字がまったく登場しない。





なお、同会議では、目下、「中国経済が需要の縮小、供給ショック、弱含みの相場という3つの圧力に直面している」のを認めた。





以上のように、共産党内部では、深刻な党内対立が生じていると推測できよう。





トップ写真:中国・習近平国家主席(2020年5月22日) 出典:Photo by Andrea Verdelli/Getty Images




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