アメリカの日本研究者はいま その3 日本を知らない日本叩き
Japan In-depth / 2022年1月11日 21時0分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・日本社会の実態をつかんでいない米女性活動家が、私や日本への攻撃を続ける。ときにむき出しの偏見も。
・私や日本の多数派を攻撃する反日アメリカ人の実態は、日本側に日本のメディアを通して伝えることにした。
・彼らは注意深くなり、彼らの反日傾向は日本の多数派の警戒につながる。
こうした流れのなかでジャパン・フォーラムでの古森叩き、そしてその背後にあるとされる産経新聞へのデマや誹謗としか呼びようのない攻撃の言葉が激増したのだった。
そのなかでも目立ったのがクレモンス氏と歩調を合わせて私への個人攻撃を浴びせ続けるミンディ・カトラー氏という女性活動家だった。
この人の書きこみはあまりにデタラメで粗野なので、あえての再現はためらわれるのだが、ジャパン・フォーラムの腐敗を示す例証として、そのごく一部を紹介しておこう。
「古森は日本の恥」
「他者の言動を日本政府高官にいつも報告する危険な記者」
「南京虐殺をすべて否定」
そのうえにカトラー氏は私の身体的特徴や言語の特徴、家族の背景まで非難の材料に使い、偏見をむき出しにする。日本人のくせに、という人種偏見を明らかに感じさせる記述も多かった。
この中傷のひどさには他の投稿者もあきれ、「こんなひどい個人非難はみたことがないので、ぜひ根拠を提示してほしい」という要求が出たほどだった。
カトラー氏は1990年代にワシントンに「日本情報アクセス・プロジェクト」という小規模の調査機関を開いた。だがまもなく閉鎖に追いこまれ、現在の「アジア政策ポイント」へと発展解消させた。前者では会員や出資者が少なく、経営が難しくなったのだという。
だがカトラー氏がなぜここまで日本の悪口を述べ続けるかはナゾに近い。なぜなら同氏には日本とのかかわりあいがあるとは思えないからだ。日本研究の実績はない。日本語もできない。日本に長期、在住したこともない。だがジャパン・フォーラムなどでは以下のような「日本報告」を堂々と述べるのだ。
「いまの日本は右翼が非常に強く、多数の政治家、歴史学者、新聞記者らがその恐怖におののき、政府に反論できない。彼らは自宅に深夜の脅しの電話や、不審な物品を受ける。アメリカ人学者多数も同様に脅迫を受けた」
アメリカ人学者が日本の右翼に脅かされるというのだ。日本社会の実態をまったくつかんでいないことがよくわかる。
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