新しい年の日本の国難、そして皇室 その1 皇室のあり方を考える
Japan In-depth / 2022年1月13日 18時0分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・皇室のあり方を決めた占領米軍の当時の方針について私は当事者から直接に当時の見解や政策を聞いた。
・「眞子さんの小室圭氏との結婚」と「天皇譲位」には「『世襲的地位から外に出たい』との意思表明」の共通点。
・皇族個人が自由に意思表明され、自由な行動に繋がる事例が頻繁に起きれば、皇室全体のあり方が大きく変わってくる。
また1年が終わり、新たな年が始まった。
2021年、令和3年が終わり、2022年、令和4年の始まりである。
そんな暦の境目には人間はふと立ち止まり、来し方、行く末を考える。ごく当たり前のことだろう。
私は自分自身の人生だけでなく、日本という国の来し方、行く末を考えてしまう。日本という国がいまどうなっていて、これからどうなるのか。この課題を考えるにはどうしても日本の国内だけでなく、国外、つまり日本を囲む国際情勢にも注意を払うこととなる。
日本という国は近代の歴史では、国内の激変はみな国外からの巨浪の押し寄せで起きたからだ。黒船到来からの明治維新しかり、第二次世界大戦での敗北からのアメリカの占領による戦後の日本誕生しかり、である。
この考察の流れでは私はどうしても日本の戦後の憲法づくりに思いを馳せてしまう。日本にとっての国家安全保障、対外政策、そして国内の政治や経済の特徴のどれをとっても、その由来は占領米軍、つまり GHQ、連合国軍総司令部による日本の統治と日本の国の枠組みの改変に帰すところが大だからだ。
本稿の主題としたい日本の皇室のあり方も同様である。皇室もまた占領米軍により大きく改変させられたのだ。
1年の終わりに立って、次の1年を想うとき、日本にとっての挑戦や課題はあまりに多いと感じる。国際情勢をみても、中国の日本への脅威をどうするのか、アメリカと中国との対立にどう応じるのか。そして背後と前景に大きく広がる新型コロナウイルスの大感染の元凶となった中国にどう接していくのか。
日本国内をみても、中国や北朝鮮が日本への直接の核攻撃の恫喝をして、日本固有の領土たる尖閣諸島の奪取をも図る危機に対してどんな防衛態勢をとるのか。コロナの日本国内での感染をどう防ぎ、傷ついた国内経済をどう回復するのか。
まさに内憂外患、国難とも呼べる重大課題が山積なのである。
そんな中で2021年、日本の皇室に関する重要な命題が提起された。日本という国家にとって、そして日本人という国民にとってこれからの皇室はどんな立場や役割を果たしていくべきなのか、という命題である。
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