1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

中国の嘘を知ることの重要性

Japan In-depth / 2022年2月2日 19時0分

・アメリカは官民ともにコロナウイルス感染に対する中国共産党政権の責任を追及し続けることとなった。アメリカ側では中国政府に対して、単に公衆衛生だけでなく、政治や法律や人権、外交政策などまでに関して、責任と透明性を求めるにいたったのだ。

・わがヘリテージ財団はこの点に関して総力をあげ、『中国透明性調査プロジェクト』を開始した。中国政府の活動について公表データをアメリカ側官民の組織が非公式に得たデータと照合し、公表と現実とのギャップを照らし出すことを目的としたプロジェクトである。





 以上の問題提起をみると、やはりこの研究の最大契機は新型コロナウイルスの大感染だったことが明白である。だが研究の目的はコロナウイルスに留まらない。









▲写真 中国北京の集団検査センターで新型コロナウィルスの検査を受けに来た市民(2022年1月24日) 出典:Photo by Kevin Frayer/Getty Images





ヘリテージ財団はさらにこの中国の秘密、つまり中国の嘘の解明がなぜ必要なのか、以下のように説明していた。





・中国共産党政権はいまや国内的で弾圧を強め、対外的には危険な膨張を重ねて、アメリカにとっての危険、全世界にとっての脅威ともなってきた。だからその政権の実態を探ることはアメリカの国益に合致する。ただし調査の対象はあくまで中国の共産党政権であって、国民一般ではない。中国の国民を敵視はしていないのだ。

 ・中国共産党は2021年に創設100周年を迎えた。習近平主席はじめ共産党の首脳たちはこの機に自由世界への野心的な拡張を改めて決意しているようにみえる。アメリカ側にとって中国の不透明な幕の内側にある真実の姿を知ることは、効果のある対中政策の形成にはますます不可欠となるわけだ。

・中国共産党政権は実際に証明されたこれまでの歴史でも自国民に対して事実を隠し、操作し、偽装することを数えきれないほど頻繁に実行してきた。いまの世界ではどの国の政府も一部の事実を非公開、つまり不透明にする作業は実行している。だが中国共産党政権の場合は特殊であり、極端なのだ。





このあたりはきわめてわかりやすい説明である。





だが中華人民共和国がいったいなぜ他の諸国とは異なる方法や規模で内外に虚偽を発信し、事実を隠そうとするのか。同報告書の以下の記述はとくに重要だった。





 ・その理由は第一に中国共産党政権は自己の支配の継続こそが最高至上の目的であり、独裁支配の保持にかなうためにはあらゆる分野の事実やデータを隠し、ゆがめることが最優先されるシステムができていることである。





つまり中国共産党の自己保存の強烈な欲求こそが自身の統治の真実を隠してしまう、というのだ。そしてアメリカがその中国と競いあうためには、中国側のその真実隠し、つまり虚偽や虚構の実態を知っておくことが不可欠だというわけである。わかりやすい理由ではないか。





こうした中国に関する現実はわが日本にも当てはまる。日本としても中国のなにが真実でなにが虚偽だかを常に知らねばならないのだ。私が今回の拙著『中国、13の嘘』で訴えたかったのも、まさにその点だった。





トップ写真:中国共産党の創立100周年を記念する祝賀会でスピーチする習近平国家主席 2021年7月1日 中国・北京 天安門広場 出典:Photo by Lintao Zhang/Getty Images




この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください