朝日新聞とヒトラー その5 ナチス支持者は安倍晋三支持者
Japan In-depth / 2022年2月22日 23時0分
2015年8月2日、朝日新聞の特別編集委員、冨永格記者が突然、英語とフランス語で以下のようなツイッターのメッセージを発信した。その簡単な発信の日本語の意味は以下のようだった。
《東京での日本人ナショナリストたちのデモ。彼らは安倍晋三首相とその保守的な政権を支持している》
そしてこのツイッターには言葉の記述の前に「東京でのデモ」の写真が掲げられていた。何人かの人間が映るその写真の中央で最も目立つのはナチスの旗、カギ十字(ハーケンクロイツ)だった。つまりナチスの旗を掲げて行進するナチス支援者たちは同時に安倍晋三氏の支援者だという「写真説明」だったのである。
だからその英文とフランス語文の記述はまちがいなく「ナチス主義者が安倍首相とその政権を支持している」という対外的なメッセージだった。さてその発信者の冨永氏は朝日新聞の特別編集委員で、この2015年の時点ではパリ在住とされていた。
富永氏は1956年生まれだというから、2015年には59歳、本社の経済部員などを経て、ベルギーのブリュッセル支局長やフランスのパリ支局長を歴任した。ヨーロッパでの駐在が長いが、2007年からの6年間は「天声人語」の執筆も担当したという。その後に厳密には朝日新聞を退職し、嘱託のような特別編集委員というタイトルでパリに住み、ときおり朝日新聞への記事の執筆を許されていた、ということのようだった。
だからこのツイッターも朝日新聞のデジタル版にも掲載された。先に「突然、英語とフランス語で」と記したのはそれまでの冨永氏の朝日新聞デジタルに載ったツイッターはすべて日本語だったからだ。
冨永氏の発信は不当な非難だった。政治的なデマゴーグともいえよう。「ナチス支援者が安倍晋三首相とその保守的政権の支援者だ」という断定は事実に反するデマである。
同時の冨永氏の記述は二重にも三重にもまちがっていた。同氏がツイッターに掲載した写真は安倍政権支持者の集まりのデモではなかったのだ。実際には歴史問題などで韓国に抗議するデモだった。しかもそのデモの主催者たちは安倍政権の韓国に対する姿勢がなまぬるいとして、安倍非難をも表明していた。決して安倍支持者たちの集まりでもなかったのだ。そこに出てきたナチスの旗が安倍晋三氏となんの関係もなかったことはいうまでもない。
だが冨永記者は「安倍=ナチス」というデマ構図を描き、対外向けにあえて英語とフランス語で発信したのである。いかにも悪質、なんとも稚拙な安倍叩きだった。さすがの朝日新聞もすぐに対応した。冨永記者の発信を否定し、同記者との絆を薄める措置を発表し、しかも謝罪までを表明した。
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