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危険な賭けに出たプーチン

Japan In-depth / 2022年3月16日 11時0分

要するに、中国はロシアに恩を売る一方、いずれウクライナとロシア、いや米露の仲介に乗り出し、最終的には米中協力関係の復活に結び付けたいのだろう。米国が再び対中懸念を棚上げする外交に追い込まれる懸念はあるのだが、それについても今回米側は、対中露の情報戦で先手を打っているような気がする。





14日付日経は、Jサリバン大統領補佐官が楊潔篪共産党政治局員と7時間会談し、『中国とロシアの連携に対する懸念と、中国の行動がもたらす潜在的な影響や結果について率直に伝えた」、「中国がロシアに実施する可能性がある支援に関しても懸念を伝達し、自重するよう求めた」と報じたが、中国には馬耳東風か。









▲写真 BRICSサミットにて 習近平中国国家主席とプーチン露大統領(2019年11月14日、ブラジル・ブラジリア) 出典:Photo by Mikhail Svetlov/Getty Images





先週の韓国大統領選挙の結果は「cautiously optimistic」だとネット版日経ビジネスの「世界展望・プロの目」に書いた。詳細は本文をお読み頂きたいが、要するに「あまり楽観的にならず、注意深く進めるべし」ということに尽きるだろう。韓国の「386世代」が日本の「全共闘世代」に相当するのだとしたら、386世代の「引退・隠居」にはあと20年かかるだろう。それまで筆者は待てないのだが・・・。





〇アジア 





 中国がロシアの対ウクライナ侵攻を事前に知っていたか、想定外だったかの議論がある。もし中国がロシアの侵攻を全く予想していなかったとしたら、中国の諜報機関は全員クビである。ロシアの「短期決着」を予想して「五輪後」にしてくれと頼んだのだろうが、想定外のロシア「苦戦」で中国に不利となり困り始めた、のではなかろうか。





〇欧州・ロシア





ウクライナ侵攻を受け、欧州諸国が軍備増強に動き始めた。独ショルツ政権は国防費の大幅増額に加え、米国との核共有のため、F35を購入すると発表するなど、戦後伝統の「平和主義」の転換するという。ドイツに続き、デンマークやスウェーデンも国防費をGDP比2%に増額する。なぜか、日本では今も考えられない話である。





〇中東





林外相が3月19~21日の日程を軸にアラブ首長国連邦とトルコを訪問する方向で調整していると報じられた。時宜を得た判断だし、時間があればもっと多くの国に行ってもらいたいくらいだ。それにしても日本の国会審議のシステムはどうなっているのか。こんな時に大臣に代わって答弁するのが副大臣だったのではないのか。





〇南北アメリカ 





米運輸保安庁(TSA)が、公共交通機関でのマスク着用義務を4月18日まで延長すると発表した。CDCは「屋内でのマスク着用はもはや必要ない」としているのに、ということで、今回の延長決定には疑問の声も上がっているという。それにしても、日本でこんな議論は全く起きないのは、なぜだろう。





〇インド亜大陸 





特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。





トップ写真:ベラルースのルカシェンコ大統領と会談するプーチン露大統領 (2022年3月15日、モスクワ) 出典:ロシア大統領府




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