TBS「報道特集」ベラルーシ大統領単独インタビューが提起する問い
Japan In-depth / 2022年3月21日 11時0分
そしてこの10年。インターネット広告の急伸でテレビ局の放送収入は減る一方だ。報道予算は減らされることはあっても増えることはない。そうした中、敢えて番組キャスターを現地に派遣し、取材し続けているTBSは異色の存在だということだ。
今回のこの番組、テレビ局に対し重要な問いを投げかけていると感じたからこそ、あえて取り上げた。
すなわち、「日本のテレビはこれからどこに行くのか?」という根源的な問いである。
さらにいえば「報道部門をどう位置づけるのか」ということだ。コロナ禍、そしてウクライナ紛争。世界だけでなく、日本をも脅かすこうしたグローバルな諸問題に対しての向き合い方をテレビ局は再考すべきだろう。
インターネットで世界中からあらゆる情報が瞬時にスマホに配信される時代だからこそ、今一度、自分たちの価値について問うべきだと私は思う。
追記)
最後に気になったので指摘しておくが、ベラルーシのような独裁的な政権下で市民にインタビューした場合、市民の顔は出すべきではなかったのではないか。「逮捕される可能性もあるので怖いです」と勇気を持って政府批判をした市民に危害が及ばないことを祈る。
(報道特集の見逃し配信は民放テレビポータル「Tver」にて。2022年3月27日までは視聴できる)
トップ写真:ルカシェンコ ベラルーシ大統領とプーチン露大統領(2019年2月15日、ロシア・ソチ) 出典:Photo by Mikhail Svetlov/Getty Images
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