仏大統領選、危惧される「大衆迎合」
Japan In-depth / 2022年4月12日 20時18分
恐ろしいのは、ルペンが選挙戦術を変え、大衆迎合をより強め支持を拡大している可能性だ。報道によれば、マクロンは「ウクライナ危機でプーチン露大統領と対話を続ける姿勢が評価され、選挙戦を優位に進めた」のに対し、ルペンは「物価高騰への対策を訴えて中・低所得者層を取り込んだ」とされている。なるほどね。
All politics is localとは米下院のTip O‘Neill元議長の言葉とされているが、これを最初に使ったのは1932年、当時のAPワシントン支局長Byron Priceだったらしい。O’Neillが1935年の自身の初選挙でこの表現を使用し有名になったそうだが、フランスでも状況は同じではないか。おっと、またツマラナイ蘊蓄を書いてしまった。
それはともかく、もしこれが真理なら、有権者はマクロンよりルペンを選ぶかもしれない。古今東西、選挙で外交・安保が「票」になることは稀だ。マクロンのプーチン詣はパーフォーマンスだったが、ルペンの「経済政策批判」は選挙の定石、過小評価すべきではない。今回は、左派支持者がどの程度ルペンを支持するかがポイントだろう。
〇アジア
上海で感染拡大が続いている。孫春蘭副首相は「中国が『力強いゼロコロナ』戦略を捨てることはない」と述べたそうだ。CNNは「地方政府の当局者らは自らのキャリアアップを念頭に、いち早くゼロコロナ政策の流れに飛び乗る。それが習氏並びに同氏の好む政策課題への忠実さをアピールすることにつながる」と報じたが、慧眼である。
おっと、もう一つ、東京で行われた日比2+2会合は極めて重要だったと思う。あまり、知られていないようだが・・・。
▲写真 韓国議会でオンライン演説をするウクライナのゼレンスキー大統領 (2022年4月11日) 出典:Photo by Chung Sung-Jun / gettyimages
〇欧州・ロシア
ロシア軍が「ウクライナ東部のドネツク、ルハンスク両地域に対する再攻撃の軍備増強をほぼ完了したが、ウクライナ軍には応戦する準備ができている」とウクライナ国防省が明らかにしたそうだ。
停戦合意の可否はこの戦闘の結果次第である。「敗北の可能性」以外に、如何なる仲介努力もプーチンを説得することはできないだろう。
〇中東
ウクライナ関連で先週は中東非産油国のインフレ懸念を書いたが、今回は産油国、特にUAEのドバイの役割に触れる。朝日新聞は「船上で歓喜するオリガルヒ御曹司 届いた白いカード、制裁逃れの実態」と題する興味深い記事を掲載した。誤解を恐れずに言えば、ドバイはロシア富豪にとって最善の資金洗浄地ではないのかね?
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