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ロシアでクーデターが起きる?気になるプーチン政権の「余命」その1

Japan In-depth / 2022年5月20日 18時0分

 そればかりではない。



写真)スウェーデンの首相マグダレナ・アンデションがNATOの加盟申請を公式に発表


出典)Photo by Nils Petter Nilsson/Getty Images


 16日までにフィンランド、スウェーデンの両国が、NATO加盟を申請したのである。


 フィンランドは第二次世界大戦中、隣国ソ連邦(当時)の脅威に対抗すべく、枢軸側(日独伊)について戦ったが、ナチス・ドイツが降伏する前に休戦を実現したため、東欧諸国のように衛星国化されることは免れ、俗に「東側」と呼ばれるワルシャワ条約機構にも加盟しなかった。巨額の賠償金は課せられたが、1952年に支払いを終え、同年ヘルシンキ五輪を開催するまでになったことは有名である。


 つまり、ソ連の影響下にありながらも中立の立場は守るという「ノルディック・バランス」の象徴とも言える立場をとったわけだが、ソ連邦崩壊後は新西欧路線に大きく舵を切った。1995年にはスウェーデンとともにEU(欧州連合)に加盟し、現在の通貨はユーロだ。


 その一方で、依然として「強大な隣国」であったロシア連邦に対する配慮は続け、中立政策は放棄せず、軍事面においても旧ソ連製兵器をかなり沢山輸入し、後生大事に使い続けてきていた。


 余談ながら、フィンランドとは英語の呼称で、現地ではスオミもしくはスオーミと称している。語源は「湖沼」だとのことで、いかにもと思われるが、実は諸説あるようだ。


 話を戻して隣国スウェーデンだが、19世紀以前には幾多の戦争を経験したものの、1914年に勃発した第一次世界大戦には参戦せず、1932年にあらためて中立政策を採用した。第二次世界大戦中も数少ない中立国として、大日本帝国の終戦工作にも寄与している。


 両国が今次NATO加盟を実現しようとしていることに対して、日本のマスメディアでは


「プーチンのオウンゴール」


 という評価が飛び交っている。



写真:NATO加盟申請後、ワシントンD.Cにてナンシー・ペロシ米下院議長と会談するフィンランド大統領とスウェーデン首相


出典:Photo by Drew Angerer/Getty Images


 いつからサッカー用語を使いこなすようになったのか……という話ではなくて、議論としては非常に分かりやすいものだ。


 もともと今次の「軍事行動」は、ウクライナがNATO加盟に動いたことが、ロシアに強い危機感を抱かせたことも一因で、


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